2013年5月14日火曜日

五月病 学校や会社に行く気がしない 回復には運動とおしゃべり

 五月病は単純に言い訳的な言い方で、要はみんな生活に疲れているだけでしょう。
 過度な自由競争のために、企業としてはどうしても過酷な仕事環境を社員に転嫁しがちです。社員も社員で、ほかに生活の手段は考えられないので、辛抱するしかありません。その我慢の限界を超えると、様々な「病気」が生まれます。
 その元を正さない限りには、記事にある「運動とおしゃべり」だけでも、焼け石に水でしょう。

産経新聞 5月14日(火)11時2分配信
学校や仕事に行く気にならず、ふさぎこんだり、気分が沈んだりする「五月病」。正式な病名ではないが、早めに対策を取らないと、鬱病や適応障害といった精神疾患に進行してしまう可能性も否定できない。五月病を回復するにはどうしたらいいのか。専門家に聞いた。(清水麻子)

 ◆反動としての不調

 入学や就職、初めての1人暮らし、異動などで4月に環境が大きく変わった人が、ゴールデンウイーク後を中心に急に元気がでなくなるのが五月病とされる。

 医学的に正式な病名ではなく定義もないが、「横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンター」(横浜市港北区)の山本晴義センター長によると、連休明けは季節の変わり目であること、新しい環境や人間関係の中で過ごす4月を頑張って乗り切った後であることから反動としての不調が起こりやすいという。

 症状は人によってさまざまだが、(1)頭痛やめまいなどの身体症状(2)憂鬱や不安感を感じるなどの心の症状(3)学校や会社に行けなかったり、しゃべらなくなったりするなどの行動異常-の3つが考えられる。

 「学生や会社員の基本的なリズムは1週間。疲れを残したまま月曜の朝になると、『嫌だ、また1週間か』となるのがブルーマンデーと呼ばれる月曜日病。五月病も同じで、連休で定期的なリズムが狂うことで発生してしまう」(山本センター長)

 張り切り屋で燃え尽きやすい人、柔軟性がない人、真面目な人などがなりやすいという。五月病発見のポイントを参照に、五月病か判断してみたい。

 ◆長引く場合は相談を

 五月病を疑った場合、何をすればいいのか。

 山本センター長は「まずは毎日の生活の中に、運動・労働・睡眠・休養・食事の5つを取り入れ、ストレスはその日のうちに除去するようにしてみてください」とアドバイスする。

 重要なのが運動だ。「何も考えずに走るだけでも心身がすっきりする。昼休みの15分でいいので、1日1回は体を動かしてほしい」と話す。

 また、近くに相談できる人、支えになってくれる人を持つよう心掛けること。学校の友人や職場の同僚とおしゃべりをしたり、愚痴を言い合ったりするのは五月病解消に非常に大きな効果をもたらすという。

 山本センター長は「ストレスは悪ではなく、逆に勉強も仕事もストレスを通して人間は成長するもの。ストレスと上手につきあい、五月病も逆にバネにしていく視点が必要です」。しかし、症状が長引く場合は鬱病などの精神疾患も考えられるため、早めに病院に相談する。

 症状が五月病か迷ったら同センターで実施している無料のメール相談「勤労者メール相談」(mental-tel@yokohamah.rofuku.go.jp)へ。山本センター長が直接対応し、原則、受信から24時間以内に回答を返信してくれる。

 ■五月病発見のための主なポイント

(1)眠れない、朝起きられないなど全体的に不眠傾向にある
(2)食欲がない、逆にストレスで過食気味
(3)運動をしたくない
(4)人と交わるのがおっくう
(5)しゃべりたくない
(6)体がだるい、疲れやすい
(7)楽しくない
(8)勉強や仕事に興味が持てない
(9)学校や会社に行くのが面倒
(10)いつもの背広やスーツを着られない


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