2015年12月21日月曜日

「ライカM-P(Typ 240)」と35mmレンズのセット、特製プロテクターが付属

 もはや、苦笑いしかできません。

 確かにすばらしくいいものに違いありませんが、とても普通の人が手を出せるものではありません。

 いつになったら、それを使って写真を撮ってみる機会があるでしょうか?

 ライカカメラジャパンは、レンジファインダー式デジタルカメラ「ライカM-P(Typ 240)」と、コンパクトなレンズ「ライカ ズマリット M f2.4/35mm ASPH.」、アルティザン&アーティストの特製プロテクターをセットにした特別限定の「ライカM-P(Typ 240) ズマリット 35mmセット」を12月26日に発売する。税込価格は123万9840円。

 「ライカM-P」は、フルサイズCMOSセンサを搭載し、「ライカM」レンズとの組み合わせによって圧倒的な高画質を実現した。コンパクトながら長年の使用に耐える信頼性など、「ライカMシステム」の伝統を受け継ぎつつ、プロの使用に耐えうるよう耐久性を向上し、液晶モニタのカバーガラスには耐久性の高いサファイアガラスを採用する。また、ミニマルで控えめなデザインで、ライカの赤いロゴマークを省き、トップカバー上部に「Leica」のトラディショナル・ロゴを刻印した。

 「ライカ ズマリット M f2.4/35mm ASPH.」は、35mmの「ライカM」レンズの中ではもっとも軽量かつコンパクトで、「ズマリット M」レンズの中では唯一非球面レンズを採用する。さらに、高屈折率の異常部分分散ガラスによるレンズを採用し、通常のレンズでは不可能な色収差の補正と描写力の向上を実現した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151218-00000002-bcn-prod

2015年12月16日水曜日

キヤノン、極小ミニチュア・カメラを発売(ただしUSBメモリとして)

 コレクターにはたまらないだろうが、そうではない人はこのニュースを見たら絶句するでしょう。

 ミニチュアで、USBメモリ以外の機能がないのに、2万近くするのは、どう考えても安くない買い物ですね。

 それでも、キャノンファンにとっては安いコレクションでしょうか。


 キヤノンは12月16日、設計図をもとに再現したカメラ型ミニチュアUSBメモリ「MUSB EOS 5Ds EF24-105mm f/4L IS USM 8GB」と「MUSB EF70-200mm f/2.8L IS II USM 8GB」を発売した。合計1000個の限定販売で、価格は1万778円(税込)。

 設計図をもとに同社のカメラを精密に再現したミニチュアUSBメモリ。ボディから着脱可能なレンズ部分が、USBコネクタになっている。本物と同様、レンズフードやストラップ、外製箱も付属するが、撮影機能はない。

 MUSB EOS 5Ds EF24-105mm f/4L IS USM 8GBは、60.3(奥行)×72(幅)×45.5(高さ)ミリ、重量36.5グラム。MUSB EF70-200mm f/2.8L IS II USM 8GBは、98(奥行)×35(幅)×42(高さ)ミリ、重量51グラム。

 両製品をセットにした「ミニチュアカメラ5Dsとミニチュアレンズ2本セット」も2万1556円(税込)で発売。オーナーサイト「CANON iMAGE GATEWAY」会員であれば、キヤノンオンラインショップから購入できる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151216-00000041-zdn_n-prod

2015年12月14日月曜日

本格的な映像作品にも手が届く超高感度ミラーレス機――ソニー「α7S II」

 大きいサイズのプリントをしない、鳥撮等でトリミングしないなどの使い方をメインにしていない方には、一番理想的な機種でしょう。これで、まず手振れによる失敗はほとんどなくなり、夜景や暗い環境での撮影も思う存分できるようになります。
 その上に、動画づくりも最高な画質で行えます。
 これ以上ない贅沢な製品です!


 α7三兄弟の末っ子「α7S」もmark IIになり、「α7S II」として登場した。初代「α7」は2013年11月、高画素版の「α7R」も同じ日に発表された。翌2014年の6月には画素数を抑えて高感度に振ったα7Sが登場する。そして12月に「α7 II」、翌2015年8月に「α7R II」、10月に「α7S II」と一気に6兄弟に増えたのだ。もう、見た目も似てるので、これは「おそ松さん」かと思ってしまうレベル。ボディのデザインが共通化されているとはいえ、このハイエンドクラスのフルサイズ機をこれだけ立て続けに出すとは恐るべしである。

 α7S IIは他のmark IIシリーズ同様、ボディ内手ブレ補正の追加が行われたほか、動画機能が大幅に強化された。α7Sは4K動画対応とはいえ外付けのユニットが必要だったが、α7S IIは単体での撮影が可能になった。そのあたりを念頭に置きつつ、あれこれいじってみたのである。

●高感度もすごいがダイナミックレンジもいい

 α7Sといえば超高感度ミラーレス、という側面からはじめないとどうしようもないだろうということで、そこから。α7S IIのセンサーは35ミリフルサイズで約1220万画素。α7Sと同じで、ISO感度は100から最高で102400。さらに拡張感度設定を行うと最高でISO409600にまで上げられる。

 フルサイズで1200万画素なのはα7Sだけなのだ。他社を見てみると、ニコンは「D4S」や「Df」で約1600万画素、キヤノンは「EOS-1D X」で約1800万画素とハイエンド機、特にD4SやEOS-1D Xのようにスポーツ系に強いモデルで画素数を抑えてきてるのはその用途を考えると分かるのだが、α7Sはそういう系列のカメラじゃない。

 そこが面白い。センサーサイズに比べて画素数が少ないということは、高感度に強いだけじゃなく、理屈でいえばダイナミックレンジも広くなるわけで、より階調の豊かな写真が期待できるのだ。確かにハイライト部の飛び方が滑らかで不自然さがない。これはいい。こんな太陽が入るシーンでも階調がきれいに出てる。

 右上に黒い汚れがあるのは撮影時にセンサーの汚れに気付かなかった当方のミスなので気にしないよう。暗所ではどうかというと、これでISO20000。

 夜の街でポートレート。さすがにディテールはややつぶれてざらつきはあるが十分使えるレベル。

 α7Sからの進化点としてはα7 II系共通の5軸手ブレ補正がある。α7S系は高感度に強く、ISOオート時も比較的シャッタースピードを維持しつつ感度を上げていくので、ボディ内手ブレ補正の必要性は他のシリーズに比べて高くはないけれども、ISO感度をコントロールしたり、夜間に絞って手持ちで撮ったりと、撮り方に自由度が増すのは確か。手ブレ補正非搭載の単焦点レンズや、Aマウントのレンズ、さらにマウントアダプターを介した他社のレンズやオールドレンズでも手ブレ補正が効くのはすばらしい。特にAマウントのレンズ資産を持っている人に朗報だろう。

 またISOオートは低速限界をSlowerからFasterまで5段階で選べる。1段階遅くするとシャッタースピードの低速限界が1段遅くなる感じで、ざっと使ってみた感じ、レンズ内やボディ内手ブレ補正を考慮すると、1段分遅くしてもいいくらいだ。

●グリップ部が変更され、α7 IIよりも使いやすくなった

 ボディデザインはα7 II系デザインを踏襲。前モデルとはグリップ回りの構成が変わって、グリップしやすくシャッターも押しやすくなっているのが特徴だ。

 このマウント径でフルサイズセンサーを入れてなおかつボディ内手ブレ補正も実現しているというのがすごい。グリップ部のデザインがα7 IIから変更され、より使いやすくなった(何度か、前ダイヤルを回そうとして電源を切っちゃって焦ったけど)

 ファインダーは約235万ドットのEVFで、ファインダー倍率が約0.71から約0.78へと上がり、圧倒的に大きく見やすくなった。

 背面モニターは上下に動くチルト式で3.0型、約123万ドット。相変わらずタッチパネルは非搭載。

 個人的にはタッチパネルは測距点を感覚的に指定できて便利なのだが、どうなんだろう。タッチパネルがないのなら十字キーをダイレクトフォーカスポイント移動に割り当てられるなど、AF測拠点をさっと動かせる機能は欲しいところだ。

 フォーカスポイントを動かすにはまずフォーカスエリアモードにして前後のダイヤル(これは慣れれば便利)か十字キーを使うという2ステップが必要になる。これはちょっと不満。

 操作系はさすがハイエンド機。前後に電子ダイヤル、上面に露出補正ダイヤルがあり、さらに背面のホイールとC1~C4のカスタムボタンと中央ボタンには任意機能を割り当てられる。背面のホイールはデフォルトでは未設定だが不用意に回してしまいやすい場所だからだろう。

 AF関連だけでフォーカスセット、フォーカスモード、フォーカスエリア、顔検出、瞳AFとフォーカス系の機能が多くあるのでうまく割り当てたい。

 カメラ内でアプリを実行できる「PlayMemories Camera Apps」、オートフレーミング、DROやHDR、さまざまなシーンセレクションなどは他のαシリーズと同様だ。美肌機能もしっかり搭載している。

 あとでどのモードだか分からなくなるといけないので、メモと一緒に。思い切り逆光のシチュエーションで美肌をめいっぱいかけてみた

●本格的な動画撮影機能にも注目したい

 α7S IIが他のハイエンド機と異なるのは動画への比重かと思う。ほとんどのレンズ交換式カメラが動画に力を入れているが、多くても7:3とか6:4でスチルに重きを置いている。でもα7S IIはそれが5:5くらいになっていて、どちらでも同じくらいいけますという感じだ。

 動画については4K動画もフルHD動画も画素加算のない全画素読み出しに対応しており、クオリティを重視。Super 35mm相当のフォーマット(APS-C相当サイズの16:9のフォーマット)へも対応。記録方式はXAVC Sがメインと考えていいだろう。

 フルHDで120fpsのハイスピード撮影も可能だ。何より、ピクチャープロファイルやタイムコード、動画向けのガンマなど、映像作品を撮るための仕様が埋め込まれている。実際に映像作品用のカメラとしてどうなのかは、わたしの守備範囲を越えているので専門家の言を待ちたいところだけど、動画カメラとしてのクオリティはおそろしく高いと思う。

 ただ、動画撮影ボタンがかなり横についているのはちょっと押しづらい。他のボタンに動画機能を割り当てることができるので、手持ちで撮るときは、中央ボタンなど押しやすいところに割り当てるのがよいかと思う。

 もちろんスチルカメラとしてもこのクオリティは捨てがたい。高感度もいいが、大きな画素ピッチならではのダイナミックレンジの広さがたまらんのだ。このゆとりある滑らかな階調は魅力的である。操作系に好みは分かれるかもしれないが、映像も写真もやりたい人、高い解像感より階調の豊かさや暗所での撮影性能に心引かれる人によさげ。

 まあちょっと手を出しづらい価格にはなっているけれども、スタンダードなフルサイズミラーレス機が欲しいなら価格的にも手を出しやすいα7 II、特に高画素が欲しいとか高感度が欲しいとか4K動画を撮りたいとかそういう目的があるならα7R IIやα7S IIと選択肢が広がってるのがいい。

2015年12月11日金曜日

エプソン、快適操作を実現した書画カメラ「ELPDC21」

 カメラはカメラですが、いわゆる業務・事務用です。カメラ兼プロジェクターですね。
 紙を大分省略できそうで、仕事の効率化と省エネ化は実現できるはずです。


 セイコーエプソン(碓井稔社長)は、12月9日、ビジネスプロジェクター対応オプションの新製品として、1/2.7型CMOSセンサ搭載、フルハイビジョン(1080p解像度)出力に対応した書画カメラ(実物投映機)「ELPDC21」を、16年2月18日に発売すると発表した。

 ELPDC21は、電源オンですぐに起動でき、使いやすいリモコン・操作パネルの採用により、従来機(ELPDC20)以上の快適操作を実現した書画カメラ。1/2.7型の高感度CMOSセンサを搭載することで、ノイズの少ない、明るく鮮明な画像を実現する。最大A3サイズまで撮像が可能なほか、可動式アームや光学12倍、デジタル10倍ズームにより、詳細な図版や地図などの資料もくっきりと鮮明に拡大することができる。また、フルハイビジョン出力に対応し、ケーブル1本でプロジェクターのほかデジタルテレビなどさまざまな機器に映像を出力することができる。

 SDメモリカード(別売り)に撮影した静止画や動画を保存することも可能。さらに、付属ソフトウェア「Easy Interactive Tools Ver4.0」を使うことで、書画カメラの映像への文字や図形の書き込み、保存など、より高度な活用が可能となる。

 このほか、折りたたみが可能な「アーム機構」や、持ち運びに便利な「専用ソフトキャリングケース」、明るい「LED照明」搭載、常設に配慮した「セキュリティ対応」など、細部にわたり使いやすさにもこだわっている。

 税別価格はオープンで、予想市場価格は7万円後半。同社では、新製品を含めた書画カメラで今後1年間に約1万台の販売を見込んでいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151210-00000004-bcn-prod

2015年12月7日月曜日

「FUJIFILM X-T10」のレンズ選び 標準単焦点レンズ編

 こうまとめられると、改めて富士フィルムレンズのすごさを再認識させられます。

 フルサイズではなくAPS-Cセンサーの最大な魅力は画質と軽量のよいバランスです。マイクロフォーサードはさらに軽量化を図れるはずです。しかし、例えば一番宣伝に力入れているOM-D E-M5は重さが約425gです。これは、XT-10の約381g(付属バッテリー、メモリーカード含む)よりも重いことです。両者の有効が総数は同じですので、レンズの性能さえよければ、当然XT-10は圧倒的に有利です。

 それで、FUJIFILMレンズのラインアップの充実さは勝負の分かれ目にあります。富士フィルムはこの点に置いても値を抜けていません。全くと言ってい良いほどプロの要望にも応えられるほど素晴らしいレンズを用意してくれています。

 後は、いつものことで、予算との相談だけです。


 軽量コンパクトで美しい写真を撮ることができる富士フイルムの「FUJIFILM X-T10」。上位機種X-T1のほとんどの機能を受け継ぎ、毎日持って歩ける気軽さにも関わらず、写りは同等という素晴らしいミラーレス一眼だ。上級者から初心者まで写真にドップリと浸かれる魅力的なカメラになっている。

 さて、前回は単焦点広角レンズ群を取り上げたが、第2回目となる今回は、標準レンズ群を撮り比べてみた。画角の比較は本項の最後をご覧頂くとして、早速「XF23mmF1.4 R」「XF27mmF2.8」「XF35mmF1.4 R」の3本をインプレッションしたい。なお最新のレンズ「XF35mmF2 R WR」については交換レンズ百景で取り上げているのでそちらも参照いただきたい。

 XF23mmF1.4 R、XF27mmF2.8、XF35mmF1.4 RはX-T10に装着すると、それぞれ34.5mm、40.5mm、52.5mmという焦点距離となる。イメージ的には準広角~標準レンズと思ってもらえばいいだろう。この辺りのレンジは、広角レンズと違って遠近感が誇張されず、人の見た目に近い自然な写りを楽しむことができる。街中のスナップやポートレート、風景まで、撮り手の意志とアイデアで自在に被写体を選べる画角だ。

 XF23mmF1.4 R、XF35mmF1.4 Rの2本は開放F値も明るので暗所での撮影や豊かなボケを堪能できる。パンケーキレンズのようなXF27mmF2.8は常用レンズとして使ってもいいだろう。いずれもX-T10に装着したときのバランスはよい。新しいXF35mmF2 R WRはさらにマッチングがいいので、東京ミッドタウンにあるショールームなどで実際に手にとってチェックしてみてほしい。当日返却なら無料で借りられるサービスもある。

●XF23mmF1.4 R

 公園にぽつんと設置されている井戸のポンプにグッと寄って撮影。金属のザラザラとした質感がしっかりと写しとられている。美しいボケがこのレンズの特長だ。

 夕刻の多摩川河川敷。風になびくススキの穂を絞り開放で捉えた。黄金色に輝く穂先が高速電子シャッターでビシッと撮影できた。この時間帯での開放値付近での撮影は至福である。キレイなボケ味と発色が楽しめるからだ。

 引いてワイド感を、寄ってテレ感を出せるのがこのレンズの魅力だ。色のりもよく、夕陽を浴びるコンパクトカーをイメージ通りに撮ることができた。

●XF27mmF2.8

 モデルとの自然な距離感をとれるこのレンズはなかなか面白い。故意に太陽をフレーム内に入れて盛大にフレアを発生させて楽しんでみた。それでもモデルの瞳付近の描写がいい。

 約40ミリとなる画角は非常に使いやすく、自然な写りが楽しめる。このレンズは軽量コンパクトでX-T10にピッタリとマッチしハンドリングも抜群だ。「モノクロ」のフィルムシミュレーションで大木の根をシューティング。表面のディテールが豊かである。

 このレンズはややワイドな標準レンズとなるが、ポートレートから風景、テーブルフォトなど被写体を選ばない。富士フイルムらしい発色と描写が楽しめるパンケーキレンズとなっている。軽量コンパクトなX-T10に常時装着をオススメしたい。

●XF35mmF1.4 R

 このレンズの重厚で濃厚な写りが好きだ。ハイライトからシャドウへの連続感、品のある発色など、一度はX-T10に装着してシャッターを切ってみてほしいものだ。

 装着時約50ミリという焦点距離はオールマイティーに使える長さだ。初めての単焦点レンズとしてX-T10に迎え入れるのもいいだろう。F1.4と明るく、レンズ本体の仕上げも美しく、写りもとてもいいものだから。街中でのシーンを印象的に捉えられるだろう。

 絞り開放でのボケ味もたまらない。やや柔らかめの描写となるが、それがポートレートには向いている。やや絞ってやればたちまちシャープさが増し、切れ味鋭い描写となる。F2の新しいモデルもいいが、この感じも捨てがたい。じっくり撮り比べてX-T10に迎え入れてほしい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151204-00000020-it_camera-prod

トイカメラ「Holga」がデジカメに、独特の写真の風合いは継承

  価格設定はあまり欲張ら過ぎないところはありがたいです。
 様々なリタッチソフトでは似たような効果を得られるが、やはりオリジナルはベストでしょう。


 inter-waveは、トイカメラの代表的な存在として知られる「Holga(ホルガ)」をデジタル化した、レンズ交換式のデジタルカメラ「Holga Digital」を2016年1月に発売する。税別価格は9800円。

 「Holga」のレトロなスタイルや、独特の風合いの写真はそのままに、本体にホットシューを備え、SDカードに対応した。アスペクト比は4:3と1:1を選択可能で、絞りはF2.8かF8.0を選ぶだけなので、誰でも簡単に使える。また、無線LANに対応しており、撮った写真をその場でSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などにアップロードできる。

 このほか、これまでの「Holga」純正の交換レンズやフラッシュも使える。電源は単4形乾電池×2本。サイズは幅56×高さ73×奥行き92mmで、重さは約100g。カラーは、ホワイト、ピンク、ミックス、ブラックの4色。

 「Holga」はレトロな作りと味のある描写が人気の、香港のカメラブランドで、単純な凹凸レンズの組み合わせによって背景のケラレ、ぼけ、光漏れ、ゆがみなど独特の風合いが生じる写真が、プロ、アマチュアを問わず幅広く支持される。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151203-00000007-bcn-prod

2015年12月1日火曜日

高速連写や4K動画が堪能できるRXの高倍率ズームモデル――ソニー「RX10 II」

 価格.comでは、2015年12月1日現在137,144で、価格も「高」が付きます。
 4Kなども確かに魅力的ですね。

 ソニーが誇る1型センサー搭載ハイエンドコンパクトのラインアップ中でも、Cyber-shot 「RX10(DSC-RX10)」は、明るく高倍率のズームレンズを持つのが特徴のモデルだ。コンパクトさがウリの「RX100(DSC-RX100)」の上位モデルに当たる。ファインダー部が少し膨らんだなで肩のフォルム、内蔵EVF、24-200ミリでF2.8という明るくて高倍率なズームレンズなどがポイントである一方、EVF内蔵ミラーレス一眼と変わらない重量感の大型コンデジとなっている。

 大型コンデジという言い方は変だな。一眼スタイルのレンズ一体型カメラ、という方が似合ってる。何しろ24~200ミリ相当で全域F2.8という大口径で優れたT*コーティングのレンズを持つのである。望遠だけならパナソニックの「LUMIX DMC-FZ1000」やキヤノンの「PowerShot G3 X」の方が上だが、200ミリ相当でF2.8となると他にはないアドバンテージだ。

 中央部が少し盛り上がり、太くてしっかり握ることができるグリップを持つため、大きいけれどもその分しっかり構えて撮れるのがよい。そんなRX10の後継機……ではなく上位モデルが登場した。「RX10 II」(DSC-RX10M2)である。見た目はほとんど変わらないが中身が大きく進化した。

 「Exmor RS」と名付けられた新開発のイメージセンサーは、メモリを一体化した積層型CMOSセンサー。その特徴は「速さ」。センサーが速くなると、どんないいことがあるか。実用的な電子シャッターや高速連写や4K動画やハイスピード動画(スーパースローモーション)が実現するのである。

●新型センサーの電子シャッターは素晴らしい

 RX10 IIのセンサーは1型で約2000万画素。初代機と同じだ。特に高感度に強くなったわけでもなく、最高ISO感度も12800だ。ただ、読み出しが速い。静止画の場合、読み出しの速さは電子シャッターに効いてくる。CMOSセンサーを電子シャッターで使うと、どうしても高速で動く被写体で「ローリングシャッターゆがみ」が発生するのだ。

 例えば、某社の電子シャッターを利用可能なデジタル一眼を使い、電子シャッターで列車を撮ってみたらこうなった。

 このカメラに限らず、CMOSセンサーで電子シャッターを使うカメラは大抵(一部、ゆがみが少ないミラーレス機もあるが)、こうなる。RX10 IIも、新たにシャッター方式を選ぶことで電子シャッターが可能になったので同じ電車を撮ってみよう。

 これで撮影したのがこちら。片方が急行で片方が各停ということはなく、同じ電車である。

 このくらい違う。予想以上に違って驚いたほど。被写体がもっと速かったりもっと近かったりするとゆがみは発生するので万能ではないが、これはすばらしい。ソニーはアンチディストーションシャッターと名付けてる。電子シャッターはメカ的な動きが不要なので、シャッタースピードや連写速度を上げられるメリットがある。

 メカシャッター時は絞り開放時のシャッタースピードの上限が1/1600秒だが(F8以上なら1/3200秒)、電子シャッターだと最高1/32000秒まで速度を上げられる。1/32000秒ともなるとそうそう使うもんじゃないが、1/8000秒くらいならよく使うし、晴天下で絞り開放で撮りたいときもNDフィルタをオンにしなくてすむ。

 連写速度も速度優先連写にすると最高秒14コマまでいける。このクオリティで撮れるなら、通常はシャッター方式をオートにしておけばいいだろう。

●最も強化されたのは動画機能。

 今回、新しいセンサーを最も生かしているのは動画だ。4K動画とHFR(ハイフレームレート。要するにハイスピード動画。再生時はスーパースローモーション)が可能になった。

 4K動画のフォーマットは「XAVC S」となる。なお4K動画時はSDXCカード必須。4K動画で100Mbpsの高ビットレートで記録したいときはUHC-I(U3)規格のカードじゃないとはねられる。ちょっとハードルは高いが、まあ、あらたに64GバイトクラスのSDXCカードを買えばOKな感じだ。

 4K動画は最長29分まで記録可能だ。

 フルHD動画なら、動画を撮りながら静止画を撮れる(デュアル記録ができる)わけだが、その際、1700万画素(要するに16:9時のフル画素)で静止画を記録できる。これは素晴らしい。また電子式手ブレ補正を加えた5軸補正で手ブレを軽減してくれる。

 続いてスーパースローモーション。撮影モードダイヤルにあるHFRはハイフレームレートの略。HFRモードにすると使える。

 RX10 IIが素晴らしいのは(RX100 IVも同じだが)、フルHDサイズでのスローモーションを撮影できること。ほとんどのカメラはハイフレームレート時はサイズが小さくなるため、他の素材と一緒には使えない。iPhoneなど一部のスマホが720pでのスローモーションをサポートしている程度だ。

 RX10 IIは240fps時はほぼフルHD、480fpsや960fps時は実サイズは小さくなるが、補完してフルHDサイズで記録してくれる。画質は劣化するがどのスピードで撮ってもフルHDサイズの絵を作ってくれるのは素晴らしい。


 それぞれ同じ位置から、フレームレートを変えながら撮影し、60pで再生するスローモーション動画。エンドトリガーを使って撮影。画角や画質、動きの遅さの違いを見てほしい。これはいろいろ撮って遊びたくなる。

 また画質優先と撮影時間優先があるが、クオリティを求めるなら画質優先がよいだろう。実サイズと書き出しサイズの違いはこの表を。

 HFR時はちょっと特殊な操作系になるのでそれだけは注意。まずフォーカスを合わせて、センターキーを押す。それでスタンバイ状態になるので、タイミングを合わせて動画ボタンを押せば撮影される。撮影時間は決まっているので(画質優先時は2秒)、タイミングが重要だ。

 録画タイミングには「スタートトリガー」と「エンドトリガー」の2種類が用意されている。「エンドトリガー」にすれば、ボタンを押すとその直前の動画を記録してくれるので、決定的瞬間を狙いたいのなら、エンドシャッターにしておくとよい。

 なお、スタンバイ時は常にバッファに高速で画像を記録しているので、スタンバイのままにしておくとバッテリーをかなり消費するので注意したい。細かなクセや制限はあるが、フルHDでハイスピード動画を撮れるのは実に素晴らしい。

●ハイエンドカメラとして魅力的なボディと操作性

 最後にカメラ自体の話。カメラとしては実にしっかり作られていて安心して使える。さすがハイエンド機、というのが印象だ。ボディが大きい分、グリップはしっかりしていて構えやすいし、操作系も(個人的にはタッチパネルがないのが不満だが)よい。EVFは前モデルより画素数が上がった235万ピクセル相当の有機ELを採用。ハイコントラストで見やすくなった。

 モニターは上下にチルトするタイプ。屋外だとちょっと見づらくなるが、そのときは屋外晴天モードに切り替えるとぐっと明るくなる。

 ズーミングはシャッターボタン回りのズームレバーか、鏡胴のリングで行う。リングはMF時はフォーカスリングとなる。レンズは24-200ミリ相当で望遠にするとレンズがぐぐっとせり出てくる。

 絞りは全域で開放がF2.8と優秀。鏡胴付け根の絞りリングでコントロールする。絞りリングのクリック感はオンオフできる。動画撮影時にクリック音を入れないで絞り値を変えたいときにクリックをオフにするとよい。

 露出補正は専用のダイヤルで行い、シャッタースピードは背面にあるダイヤルを親指で回す。

 カスタマイズは豊富だ。面白いのは動画ボタンを他のキーに割り当てられること。自分が押しやすいキーを録画ボタンにできる。

 AFはAF-S、AF-C、MFに加えてDMFも使える。

 通常、鏡胴のリングはズームに割り当てられているが、MF時はこれがフォーカスリングとなる。自動拡大機能もあり、MFは使いやすい。バッテリーはmicroUSBによるUSB充電が可能。これは素晴らしい。またバッテリーの持ちもCIPA規格で400枚相当とよくなっている。ただ、4K動画やHFS動画を多用すると消耗するので注意したい。でも通電しながらの撮影も可能なので、モバイルバッテリーとMicro USBケーブル(ただし充電専用ケーブル。通信用ケーブルだとUSB接続モードになってしまう)があればなんとかなる。これは注目すべき点だ。

 見た目はRX10と変わらないが、RX10 IIの方がずっと魅力的になった。AFが速くなって快適になったとかそういう全体のブラッシュアップもあるけれども、やはり「RX10 IIじゃないと撮れない絵がある」ことだと思う。電子シャッターでもゆがみが少ない絵で高速シャッターが可能になったとか、高速連写が可能になったのはこういう望遠系のカメラでは実に魅力だし、RX10 IIのような高倍率でじっくり構えてじっくり撮るカメラだからこそ、4K動画もHFR動画も三脚をもってこういう絵をこう撮ってみようという気になる。価格は少々高いが、動画作品を撮りたい人やこの電子シャッターに魅力を感じたなら、すごく魅力的なカメラだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151201-00000039-it_camera-prod