この手の研究結果は腐るほど多いが、結局のところ、「ではないかと想定した」や、「発生メカニズムには不明点も多い」のような曖昧なレベルに留まるものはほとんどです。
1.97倍とか、1.85倍、1.4倍などの倍率は、所詮比較グループのそれぞれの発病率(せいぜい数パーセントあるいは1パーセント以下程度)の比率です。糖尿病人口とそうでない人口の日ではないことに注意しなければいけません。
糖尿病の患者は大腸、肝臓、膵臓(すいぞう)がんのリスクが高くなることを、国立がん研究センターがん予防・検診研究センターの津金(つがね)昌一郎センター長のグループが突き止めた。日本糖尿病学会と日本癌学会の合同委員会が14日、明らかにした。両学会は、糖尿病とがん両方の予防につながる生活習慣を推奨するとともに、糖尿病患者が適切にがん検診を受けるよう呼びかける。
津金氏らは、日本人の男女33万6137人を対象に、糖尿病患者のがん罹患(りかん)率と、そうでない人のがん罹患率を比較。その結果、糖尿病患者は、肝臓がんのリスクが1・97倍、膵臓がんが1・85倍、大腸がんが1・4倍と高かった。
委員会は糖尿病のもつ病態や服薬の影響など、原因についても分析。血液中のインスリン値が高い高インスリン血症や高血糖などの糖尿病に伴う症状が、がんの発生を促進させるのではないかと想定した。
予防には、糖尿病とがんの両方のリスクを低下させる健康的な食事や運動、体重コントロールなどを推奨。糖尿病患者が年齢や性別に応じて、適切ながん検診を受けることも提言した。
糖尿病とがんの関連については近年、世界で研究が行われており、日本でも平成23年、両学会が合同委員会を立ち上げ、研究を進めてきた。
日本糖尿病学会の門脇孝理事長は「糖尿病患者のがん発生メカニズムには不明点も多いが、研究を続けたい」と話している。
2013年5月21日火曜日
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