「物は言いようによる」というのはこういうことでしょう。もともと価値の曖昧な株は誰それの一言で、瞬間に上下するのは、まさに人間の弱み・貪欲・愚かさなどの現れです。それらがある以上、あらゆる形の賭博は消滅しません。否定したい人はいくらでもいらっしゃるでしょうが、株の売買はギャンブル、つまり賭博です。儲かるのは、そのカジノのオーナだけです。
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米ヘッジファンド会社バリューアクト・キャピタル・マネジメントの創立者ジェフリー・アッベン氏は、米ソフトウエア大手マイクロソフト(MS)の株式約20億ドル(約2000億円)を保有していることを明らかにした。同氏はまた、MSの事業価値が他の投資家によって正当に評価されていないと述べた。
同氏は22日の投資家会合で、MS株保有を確認したものだが、バリューアクトが購入した株数は明らかにしなかった。ただし、20億ドルという金額からみて、保有比率は1%未満とみられる。
アッベン氏の発言を受けて、MS株価は同日、3.5%上昇して30.83ドルとなった。また一部のMS投資家の間では、有力な株主が2002年水準とほぼ同じになっているMS株価の上昇を促すのではないかとの期待が再燃した。
MS広報担当者によれば、MSの取締役会は「株主からの観点を歓迎する」との声明を出した。また「われわれはあらゆる株主のため企業価値を高めることにコミットしており、この目標実現のため行動し続ける」と語った。
バリューアクト幹部は、コメントの求めに今のところ応じていない。
バリューアクトは通常、少数の企業の株式を保有し、投資先企業の取締役ポストを求めたり、その他の変更を要求することで知られる。数年前、バリューアクトはマーケティングデータベース会社のアクシオム・コープの取締役解任を求めた。さらに最近では工業用ポンプ会社ガードナー・デンバーに身売りを要求した。先月、ガードナーはプライベートエクィティ会社KKRに約37億5000万ドルで身売りすることに同意した。
一部のMS投資家は、アクティビストと呼ばれる「物言う株主」の発言をきっかけに株価が動意づくのを期待しているが、野村証券のアナリスト、リック・シャーランド氏はバリューアクトのMS保有比率が直ちに影響力を持つほど大きいか疑問だとしている。同氏は「1%の保有比率で何かできるか確かではない」と述べた。
物言う株主がMSの株価は過小評価されていると発言したのは、これが初めてではない。2年近く前の2011年、同じような投資家会合で、ヘッジファンド投資家のデービッド・アインホーン氏がMSを称賛したが、MSはスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)の経営手法が足かせになっているとも述べていた。
アインホーン氏は、かつて投資銀行のリーマン・ブラザーズの改革を声高に要求し、最近では米アップルの改革を求めたことで知られるが、MSについては2011年に行ったスピーチ以降、公式に発言していない。最新の規制当局向け情報公開資料によれば、同氏のグリーンライト・キャピタル社はMS株を1080万株(約3億2200万ドル相当)保有している。
バリューアクトのアッベン氏は22日、ニューヨークで開催された投資家会合で、投資家たちがMSの一部事業、とりわけ企業向けのバックエンド機能ソフトウエア製品を過小評価していると述べた。
アッベン氏は「MSは支配的なソフトウエア企業であり、長期的に勝利するだろう」と述べ、このような企業向けソフトウエア事業は、パソコン販売で業界全体が沈滞している中でさえ繁栄できると強調した。
アッベン氏はまた、自社のソフトウエアを「クラウド」ソフトウエアと呼ばれるウェブベース版に変貌させようとするMSの努力を称賛した。同氏は3年から5年後には「MSは世界最大のクラウド企業になるかもしれない」と述べた。
バリューアクトがMS株を保有したとのニュースは、CNBCが最初に報じた。
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