携帯電話で一生懸命ゲームをしている方達はゲームマーケットにどれだけ貢献しているかは恐らく意識していないでしょう。
一昔日本が高機能携帯電話をリードしていた黄金時代を思い大大させます。
貧富の差は先進国の中で少ない方だからでしょう。
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去る10月15日、ソフトバンクはガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下、ガンホー)と共同で、フィンランドのsupercellという企業を買収すると発表。大きな注目を集めることとなった。【日本は巨大マーケット?:国際競争が進むゲームアプリの現在】 ソフトバンクは今年4月、持分法適用関連会社のガンホーを子会社化。ガンホーの「パズル&ドラゴンズ」が国内で爆発的なヒットとなり、スマートフォンのゲームアプリビジネスに対する関心を高めたのが背景だ。さらにその半年後に、ゲームアプリで世界的に高い存在感を示すsupercellの買収に向かうなど、非常に素早い動きを見せている。ガンホーは本社機能をフィンランドに移すことも検討しているという。 この買収がひときわ注目されているのは、現在のアプリマーケットにおけるsupercellの存在感の大きさにある。supercellは2年前に設立されたスマートフォン・タブレット向けのゲームを開発する新興ベンダーの1つであり、これまで提供したゲームは「Clash of Clans」と「Hay Day」の2つだけ。しかも双方のゲームは従来iOS版しか提供しておらず、Android版は「Clash of Clans」を、この10月に提供開始したばかりだ。 にも関わらず、Clash of Clansは世界139カ国のApp Storeで売上1位を記録。現在も同社の2つのゲームは、多くの国々のアプリマーケットにおいて売上上位の座を獲得しており、Clash of Clansは日本でもApp StoreとGoogle Play、それぞれのランキング上位10位以内にランクする機会が増えている。スマートフォンゲームアプリで世界的に高い人気を獲得し、急成長を遂げていることが、ソフトバンクグループの目に留まったといえよう。●ガンホーとsupercell、それぞれの狙いは? だがこの買収には、単にsupercellを傘下に収めただけではない、別の目的があるようだ。それはガンホーの海外展開である。 筆者は以前、ソフトバンクに子会社化される前のガンホーに話を聞いたことがあるが、その時は海外進出に対してあまり積極的な様子はなく、どちらかというと国内向けの新しいゲーム開発に力を入れる姿勢を見せていた。だがソフトバンクの子会社となって以降、急速に海外展開を積極化させる方向へと舵を切ったようで、10月にはパズル&ドラゴンズを、日本、米国、韓国に続き、新たに英国向けに配信開始している。 だが、従来あまり海外進出に積極的でなかったガンホーが、海外での市場拡大を目指すには、日本以外の市場に適したプロモーションなどで人気や知名度を上げる取り組みが必要となってくる。それには、すでに多くの国々で多くのユーザーを獲得しているsupercellと手を組むことが適切と判断し、買収という流れに進んだといえよう。事実、ガンホーとsupercellは、6月にパズル&ドラゴンズとClash of Clansとのコラボレーションキャンペーンを実施。日本ではsupercellに、米国ではガンホーにと、双方の顧客を誘導し合うことで、互いが得意とする市場で相手のゲームの存在感を高めるなど、大きな成果を上げている。 一方でsupercellは、今回の買収によって何を得るかというと、1つは無論、ゲーム開発や運営などに必要となる資金であろう。そしてもう1つ得られるものは、ガンホーやソフトバンクの手を借りることで、日本市場での存在感を高められるということだ。●日本市場は世界で1、2位を争う巨大アプリマーケット 実は現在、スマートフォンアプリマーケットにおいて、日本は非常に重要な市場となっている。理由は規模の大きさにある。 それを示す例として、アプリマーケットの市場調査や分析をしている米App Annieが公開している「App Annie INDEX」を上げてみよう。10月30日に公開されているApp Annie INDEXの最新版を見ると、2013年第3四半期のApp Storeにおける国・地域別売上規模は、1位が米国、2位が日本、3位が中国となっている。同じくGoogle Playの売上規模を見ると、なんと日本が1位を獲得。以下韓国、米国の順となっている。 さらに9月のApp Annie INDEXを確認すると、9月時点でのiOSのゲーム売上ランキングでガンホーのほかグリーやLINEなどがランクインしているほか、Google Playのゲーム売上ランキングではガンホーやLINE、コロプラなど多くの日本企業が、売上上位にランクしていることが分かる。 こうしたことから、日本がスマートフォンアプリ市場において、米国と1、2位を争う巨大市場となっていることが分かるだろう。それゆえ日本で人気を獲得しているゲームベンダーは、実はアプリマーケット全体でも非常に高い存在感を示しているのだ。日本の市場性の大きさは、海外のゲームアプリベンダーから見れば非常に魅力的なものであり、多くの海外ベンダーが日本市場開拓を狙っているのである。●FacebookやLINEが海外ゲームの日本進出に影響か とはいうものの、日本、ひいては韓国・中国などを含めた東アジアの国々は、独自の嗜好性やマーケット環境を持つが故、市場の大きさの割に海外ベンダーが入り込みづらい市場でもある。日本はその中でも比較的入り込みやすい方ではあるのだが、キャラクターの好みの違いに加え、RPG要素の強いものやカードバトルが高い人気を博すなど、米国や、米国の影響を受けやすい国々とはかなり異なる嗜好性を持つため、他国のベンダーが入り込みづらいのは確かだ。 そうした状況下でも、supercellだけでなく、日本市場に進出して成果を上げる海外ゲームベンダーが出てきているのは事実だ。例えば、supercellやガンホーと売上上位を争っている英国のKing.comが提供する「Candy Clash Saga」や、ロシアのSocialQuantumが提供する「Megapolis」などは、日本で一定の人気と売上を獲得している。これらはいずれもFacebook向けのゲームアプリとしてスタートしたものであり、日本でもFacebookユーザーの口コミなどから人気に結び付いたといえる。 もう1つ、海外ベンダー、特に韓国ベンダーの日本進出に一役買っているのがLINEだ。一例を上げると、現在LINEゲームで最も高い人気を獲得している「LINE ポコパン」は、LINEゲームの初期タイトル「LINE パタポコアニマル」を開発した、韓国のTreenodというベンダーが手掛けたもの。また「LINE ウィンドランナー」も、韓国のオンラインゲームベンダーであるWeMadeが開発したものだ。 LINEゲームに韓国製のものが多い要因は2つある。1つは、LINEの親会社が韓国のNHNであるため、元々韓国のゲームベンダーとの結び付きが強いこと。そしてもう1つは、LINEのライバルとなるカカオトークが韓国でゲームプラットフォームを先行して展開し、成功を収めていることから、メッセンジャーツールによる閉じたソーシャルグラフに適したゲームが、韓国で多く開発されていたことが挙げられる。実際、日本などではLINE向けとして提供されているゲームの多くは、韓国ではカカオトーク向けとして提供されているものだ。●主要海外マーケットで成果を上げる国内ベンダーのゲームアプリ 海外のベンダーが日本進出を狙う一方で、日本の多くのゲームベンダーもまた、売上を拡大するべく海外進出を狙い、ゲームアプリを提供している。そしてパズル&ドラゴンズ以外にも、実際に主要な市場で実績を出すタイトルが、いくつか登場している。 その代表例がディー・エヌ・エー(DeNA)とグリーである。両社は米国市場を主体として海外市場開拓を進めているが、DeNAは「Rage of Bahamut」(邦題:神撃のバハムート)が米国で1位を獲得するなど高い人気を得たのに加え、最近では「MARVEL War of Heroes」などで米国の売上ランキング上位を獲得している。またグリーは、買収した米Funzioの流れをくむ「Crime City」「Modern War」などで継続した人気を得ている。 最近は国内での売上減少で苦戦が伝えられる両社だが、米国主体のアプリマーケットではそれなりに人気を獲得しているようだ。この状況は裏を返せば、現在の海外アプリマーケットと比べ、日本のソーシャルゲームマーケットがいかに大きいかを物語っているともいえる。 また韓国では、現地企業にライセンスを供与して運営されているスクウェア・エニックスの「拡散性ミリオンアーサー」が継続した人気を得ているほか、直近ではソーシャルゲームベンダーのgumiが伸びを見せているようだ。実際、韓国法人のgumi Koreaがカカオトーク向けに提供した「進撃1942」が200万ダウンロードを記録するなど大きな伸びを示したほか、同社らが出資するエイリムが開発した「ブレイブフロンティア」が、10月29日のリリース直後にダウンロード、売上ランキングで上位に姿を見せるなど、好調なスタートを見せている。●競争激化で進む? 世界的な寡占化と合従連衡 スマートフォンになってアプリマーケットが国際化し、国をまたいでの進出が容易になったというのは、App Storeが登場した時より言われていたことだ。従来は売上が大きくなかったことから、スマートフォンのゲームで世界的に注目されたのは「Angry Birds」などごく一部に限られていた。だが現在は日本や米国をはじめとしていくつかの国でゲームアプリビジネスが急速に立ち上がり、しかも大きく伸びている状況だ。 一方で、スマートフォンのゲームアプリは人気の変動が非常に激しく、パズル&ドラゴンズの台頭が示すように、ふとしたきっかけで市場が激変することが多い。さらに現在は国内外から次々と新しいゲームが生まれており、市場競争が一層激しいものとなっている。それゆえ現在ヒットゲームを提供しているベンダーであっても、人気が急速に落ちる可能性は否定できない。実際、昨年の売上ランキング上位にランクしていたゲームが、今年に入って大きく落ち込むケースは、国内外問わず多く見られる。 ゆえに今後は、ユーザーの心をつかむゲームを生み出す発想力や開発力に加え、競争激化に向けプロモーションに力を割くことができる、資金力が求められるようになるだろう。事実国内においても、パズル&ドラゴンズや、コロプラの「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」などが、テレビCMを実施するなどプロモーションに資金を積極投入したことで大幅にダウンロード数を伸ばし、人気と売上を獲得している。 こうしたことから、世界的な市場ゲームアプリ市場の広がりとともに、規模の拡大を狙ってゲームベンダーの合従連衡が急速に進む可能性は、非常に高いと考えられる。ガンホーとsupercellを共に傘下に収めたソフトバンクの動きは、その傾向を先取りしたものといえるかもしれない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131118-00000092-zdn_m-prod
2013年11月18日月曜日
日本は巨大マーケット? 国際競争が進むゲームアプリの現在
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