2014年6月11日水曜日

「RX100 III」第1回――“日常使いの高画質コンデジ”としてその価値を考える

一番の強みはコンパクトさと画質の両立であること。
3兄弟で平行販売するのは珍しい。
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今春登場のコンパクトデジカメの中では一番の注目株と言っていい、サイバーショット「RX100 III」。詳細は製品レビューをご覧頂きたいが、ここでは、「日常使いの高画質コンデジ」としての感想をお伝えしたい。

【他の画像】

 結論から言えば、「ボディサイズと画質は文句ナシだけど、イマイチなポイントも初代から引き継いでいると」いう感じ(EVFについては次回に)。順番に説明する。

 ボディサイズと画質、この2点については写真を見てもらえば納得してもらえるはず。101.6(幅)×58.1(高さ)×41(奥行き)ミリ/287グラムのボディは超軽量とはいえないものの、身の回り品として携帯できるサイズに収まっている。

 ただ、ボディ表面はつるんとした仕上げであり、やや厚みもあるので、ショートタイプのストラップを手首に通すか、別売の貼り付け式グリップ「AG-R2」を利用するなどして、滑って落とさないように気をつけたい。

 そして画質。

 レンズ一体型のズームレンズ搭載デジカメとしては最高クラスの画質というRX100シリーズの期待を裏切らないもので、正直、RX100およびRX100 IIの既存兄弟機に比べて明確な画質差は見受けられない(だからこそ3機種併売なのだとは思う)。ただ、RX100/RX100 IIに比べると、レンズが異なることから「望遠端がF2.8と明るい」「望遠端で30センチまで寄れる」メリットを有しており、これはとても大きいと思う。

 と、ここまでは良いところ。特に「寄れる」のは、日常使いで料理や小物などを撮ることを考えると大きなメリットで、画質的に大きな差がないRX100/RX100 II/RX100 IIIの3製品の中で、RX100 IIIを選ぶ理由にしてもいいぐらいだ。

 次はイマイチなポイントをみっつ。

 RX100も起動が迅速とはいえない製品だが、そのもっさり感は最新製品にも引き継がれている。決して致命的と感じるほどの遅さではないが、キビキビしているとは言いがたい。許容範囲内とするひともいるかもしれないが、個人的には引っかかりを覚える。

 もうひとつが、操作系。初代RX100からほぼ変更されておらず、決してスピーディーな項目変更が得意なカメラではない。操作ボタンは小さく、タッチパネルも導入されていない。細かに設定を変えながら撮影したいと思うならば、任意機能を割り振る「Fn」(ファンクション)ボタンや撮影モードダイヤルの「MR」(任意設定の組み合わせを3つまで登録・呼び出しできる)を上手に活用したい。

 最後がEVFポップアップと電源の連動。電源OFFの状態からEVFをポップアップさせると連動して電源が入るのはいいが、EVFをしまうと電源が連動して切れてしまうのは仕様としても理解しにくい。「EVFをしまって、さて背面液晶をチルトさせてローアングルに」などと思っていても、いちいち電源を入れ直すのは非常に面倒だ。ファームウェア変更で対応できるならば、ぜひとも対応をして欲しい部分である。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140611-00000098-it_camera-prod

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