2014年1月31日金曜日

「STAP細胞」は何がすごいのか? 世界の科学者はこう見る

これは、iPSに次ぎさらなる偉大な発見のようですね。
簡単に言うと、より簡単な方法で万能細胞を作れることでしょう。

(2013年3月12日更新)
しかし、2か月も経っていない内に、思わぬ展開になったようです。

奇跡的な発見はやはり幻のようです。

「研究の根幹に関わる重要な画像で“使い回し”」というのが本当であれば、研究者本人の気持ちはよく理解できないことになります。

ガセネタであれば、どうせすぐばれるのは分かるはずです。ばれるとどうなるかもはっきり分かるはずです。それでもあえて世間を騙そうとするのは、よほど非常識な人間だとしか思えなくなります。

早く真相をはっきりしてもらいたいですね。

今のところ、共著者の米教授はまだ潔白を主張しているようですけど。。。

2014年3月17日に、NIKKEIBPからSTAP細胞は実在するのか? 理研の調査報告から小保方論文を検証するという詳細な解析結果のまとめが発表されました。

THE PAGE 1月31日(金)8時20分配信
1月29日、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の研究チーム(研究ユニットリーダー・小保方晴子さん)が「体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見」したと発表しました。これは2012年にノーベル賞を受賞した山中伸弥(京大教授)が作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)とは異なるアプローチで体細胞の万能細胞化を実現させた画期的な手法です。それはどのようなものでしょうか。

「分化した細胞は変化しない」という常識覆す
 研究チームが発表した細胞は「刺激惹起(じゃっき)性多機能性獲得(STAP=スタップ)細胞」といいます。これは「細胞外刺激による細胞ストレス」によって、動物の体細胞の分化の記憶を消去し、万能細胞へと初期化させる方法です。

 細胞外刺激の方法は、酸性の溶液に浸すというもの。酸性水溶液に浸すだけで、細胞がもつ分化のメモリがリセットされるという発見は画期的なものでした。理研のリリースでは次のように説明されています。

「哺乳類の発生過程では、着床直前の受精胚の中にある未分化な細胞は、体のすべての細胞に分化する能力(多能性)を有しています。ところが、生後の体の細胞(体細胞)は、細胞の個性付け(分化)が既に運命づけられており、血液細胞は血液細胞、神経細胞は神経細胞などの一定の細胞種類の枠を保ち、それを越えて変化することは原則的にはありません。即ち、いったん分化すると自分の分化型以外の細胞を生み出すことはできず、分化状態の記憶を強く保持することが知られています」

 この常識が覆されたのです。世界中の科学者もこの研究成果に注目するようになりました。

酸性条件が細胞のリプログラミングを誘導
「酸性条件が細胞のリプログラミングを誘導するのは驚くべきことです。ただ、実際のところSTAP細胞は(幹細胞の重要な性質である)自己再生能力が限定されているので(ES細胞やiPS細胞と異なり)、本当に幹細胞と呼ばれるべきではないでしょう。その上、特徴的な遺伝子の発現や分化できる細胞の種類において、STAP細胞はES細胞やiPS細胞と比べて多くの点で異なっています。それにもかかわらず、少なくとも多能性に関する性質は持っているようです。そのため、ES細胞やiPS細胞とさらに似た状態にできることを示すことも重要になります。
 本当に興味をそそられるのは、どのようにして酸性条件がリプログラミングの引き金になるのか、ということです。つまり、レモンや酢によっては起こるが、コーラによっては起こらないのか、ということです」(ロビン・ラベル=バッジ教授 英MRC国立保健研究研究所、幹細胞生物学と発生遺伝学部門の部門長)

ヒトにもあてはまるのか
「血球細胞を一時的に低pH下に置くことで多能性細胞に変換できると示したことは、注目に価します。今回の細胞は、いくつかの点において、胚性幹(ES)細胞とは異なる性質をもっています。『(試験管内で)ほとんど自己増殖できない』、『ES細胞は胚盤胞に導入しても胎盤組織には分化しないが、今回の細胞は胎盤も形成できる』といった点です。実験はマウスによるものですが、ヒトでもあてはまるのかを検証をすると、より興味深いと思います」(フィオナ・ワット教授 ロンドン大学 キングスカレッジ 幹細胞・再生医療センター)

幹細胞生物学の新たな時代開く
「論文は画期的であり、幹細胞生物学の新たな時代を開くものです。植物と同じように、ほ乳類の細胞であっても細胞の分化には環境要因が決定的な役割を果たすのです。生まれたばかりのマウスから採取した細胞を適切な環境に置くことで、胚性幹細胞の性質を持ち、マウスの胚の形成にも用いることができます。
 この手法は革命的なものです。科学者がこれまでに試みてきた、ゲノムと環境の相互作用という手法とは根本的に異なります。しかし、この成果によって幹細胞が臨床応用に近づくというわけではありません。今回の手法で作成された細胞に対しても、これまでの手法で作成されたものと同じように予防措置をとる必要があるでしょう」(デュシュコ・イリック博士 ロンドン大学キングスカレッジ幹細胞講座准教授)

最も簡単でコストを抑えられる方法
「小保方先生が開発した技術は、成熟した細胞から多能性細胞を作るために最も簡単でコストを抑えることが可能な方法です。ヒトの細胞でも使えるようになれば、患者自身の細胞を使って細胞治療ができるようになるでしょう。オーダーメイド治療の時代が、ようやく到来することになると思います。
 またもや、日本の研究者が体細胞を多能性細胞に作りかえるルールを書き換えたともいえます。まず、2006年に発表された山中伸弥先生のiPS細胞の技術。そして今回は、成熟細胞を一時的に酸性溶液に入れるだけで、より簡単で短時間に作製する方法の発見です。 こんなに簡単にできるのかと考えてしまうほどです。
 成熟細胞から多能性細胞を作るために酸性溶液が役立つとは、誰も考えていませんでした。すばらしい発見です。しかし、この発見によって再生医療で使われている幹細胞が、iPS細胞からSTAP細胞に代わるとは限りません。同じ意味で、iPS細胞が開発された後でも1998年に発見されたES細胞を使い続ける研究者もいます。ただし、こうした知見が蓄積することで、さらなる発見を促したり、臨床までの時間を早めたりできます。例えば、ES細胞の発見から初の臨床試験までは12年かかりましたが、iPS細胞は6年でした。
そう考えるとSTAP細胞はもっと早く臨床試験にたどりつくかもしれませんが、臨床ベースで使うにはまだ多くの年月が必要だと思います」(クリス・メーソン教授 英・ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン再生医療バイオプロセス学科 教授)

 今回はマウスの体細胞を利用したものでしたが、ヒト細胞での作製に成功すれば、再生医療や創薬、老化やがんの研究などに役立つことでしょう。今後の研究成果に期待したいですね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140131-00000002-wordleaf-sctch

疑念続出のSTAP細胞論文騒動 何が問題?
2014.3.11 21:35 産経ニュース
理化学研究所が発表した新型万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文は、画像などに不自然な点があるとの指摘が相次ぎ、理研が撤回を検討する異例の事態となった。科学者の間では「単純ミスを超えている」などと疑念の声が強まっている。

 理研の小(お)保(ぼ)方(かた)晴子・研究ユニットリーダーらが英科学誌ネイチャーに論文を発表したのは1月末。万能細胞を簡単に作る革新的な成果として、世界的なニュースとなった。

 ところが2月以降、論文に不自然な画像や記述があるとの指摘や、実験結果を再現できないとの報告がインターネット上で相次ぎ信憑(しんぴょう)性への懸念が広がった。

 まず論文の記載内容では、STAP細胞が胎盤に変化することを示した胎児の画像が、別の実験の画像と酷似▽DNAを調べる実験の画像に加工したような痕跡があるとの指摘が浮上。これを受け理研とネイチャー誌は、それぞれ2月中旬に調査を開始した。

 その後も、実験の補足説明で、ドイツの研究者らの2005年の論文とほぼ同じ文章が記載されていることが判明。さらに、STAP細胞がさまざまな細胞に変化できることを示した画像が、筆頭著者の小保方氏が早稲田大に提出した3年前の博士論文の画像と酷似することも明らかになり、研究の根幹に関わる重要な画像で“使い回し”が疑われる深刻な事態となった。

 STAP論文の共著者の若山照彦山梨大教授は当初、胎児の画像酷似について「単純ミスではないか」と話していたが、相次ぐ疑問点に「データを信頼できなくなった」として論文撤回の提案に踏み切った。

 もう一つの問題は実験の再現性だ。科学は誰でも結果を再現できることが正しさの証明になる。しかし、国内外の研究者から、STAP細胞の作製に成功したとの報告はまだない。このため理研は先週、詳細な作製手順を公開し、再現実験の実施を呼び掛けた。

 理研は小保方氏による再現実験が先月成功したとして、実験結果に問題はないとの立場を変えていない。ただSTAP細胞が本当に存在するかどうかは、第三者による検証が不可欠だ。

 日本分子生物学会は11日、「多くの作為的な改変は単純ミスの可能性をはるかに超えている」との声明を発表し、論文撤回を含む対応を求めた。日本を代表する研究機関である理研の論文が撤回されることになれば、日本の科学技術の信頼が揺らぎかねない。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140311/scn14031121370005-n1.htm

STAP細胞論文「撤回する理由ない」 共著者の米教授
2014.3.11 10:31 [科学]
 米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は10日、理化学研究所が撤回も検討している「STAP細胞」の論文について、共著者のチャールズ・バカンティ米ハーバード大教授が「私が持っている情報に基づけば、論文が撤回されなければならない理由は見あたらない」と語ったと報じた。

「仲間の圧力だろう…残念だ」

 バカンティ氏は、論文の主執筆者である理研の小保方晴子研究ユニットリーダーの元指導教官。同紙によると、バカンティ氏は小保方氏と10日に話したことを明らかにした上で「(論文に)いくつかの誤りがあったが、結論には影響しない」と述べ、さまざまな組織に分化するSTAP細胞を作ったとの研究結果の正しさを訴えた。小保方氏も同じ立場だと説明した。

 論文には画像や表現に不自然な点が指摘され、共著者の一人、若山照彦・山梨大教授が「信用できなくなった」と撤回を呼び掛けた。バカンティ氏は「仲間からの圧力でこのような大事な論文が撤回されるとすれば大変残念だ」と話した。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140311/scn14031110320001-n1.htm

(2013年3月13日更新)今度、問題人物の博士論文まで「使い回し」の疑惑が浮上したようです。本当であれば、常習犯になり、バレルも何も度外視する人間性をうかがえます。しかし、感心させられるのは今の電子化の時代のことです。よくも他の人の研究論文の文献リストとのマッチングを簡単にとれたものです。

小保方さんの博士論文、参考文献リストもコピペか
朝日新聞デジタル 3月12日(水)11時44分配信
英科学誌ネイチャーに掲載された新しい万能細胞「STAP(スタップ)細胞」論文の筆頭著者、理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーが早稲田大に提出した英文の博士論文で、参考文献リストが他の論文と酷似していることが12日わかった。リストは論文の根拠となる文献を示すもので、学位取り消しの検討が求められる状況となっている。

 博士論文は2011年2月付。動物の体中から万能性をもつ幹細胞を見つけ出すもので、STAP細胞の論文ではない。章別に参考文献リストがある。たとえば、第3章では本文に引用の印がないのに、文献リストには38件分の著者名、題名、雑誌名、ページが列挙されている。これは10年に台湾の病院の研究者らが医学誌で発表した論文の文献リスト53件のうち、1~38番とほぼ一致した。博士論文では一部文字化けしている文字があり、コピー・アンド・ペースト(切りばり、コピペ)の可能性がある。リストは著者名のABC順。元論文の38番はPで始まる姓のため、ありふれたSやTで始まる著者名が博士論文にはないという不自然さがあった。

 普通の論文では本文で文献を参照した箇所に(1)などの番号を添えるが、図を除いて5ページある第3章の本文にはこのような番号はつけられていない。このため、意味不明な参考文献リストになっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140312-00000017-asahi-soci

主張していた研究成果、つまりSTAP細胞の作成については否定していないので、その真実を是非説得力のある形で世間に披露していただきたいです。それで、今までの過度な報道は、マスメディアによる不当なバッシングになります。


STAP細胞問題で小保方氏ら3人コメント 「論文取り下げる可能性について検討」
2014年03月14日 14時44分
理化学研究所は3月14日、STAP20+ 件細胞問題についてNature論文の責任著者のうち小保方晴子氏、笹井芳樹氏、丹羽仁史氏の3人の連名によるコメントを発表した。

 理研は調査中間報告で、論文中の画像への指摘2点については「データの取扱いに不適切な点はあったが、研究不正には当たらない」などとした一方で、4点について継続調査が必要とした。また理研は論文の取り下げを勧告したことも明らかにした。

 小保方晴子氏、笹井芳樹氏、丹羽仁史氏の連名によるコメントは以下の通り。

 STAP20+ 件現象に関する私共の論文の不備について多方面から様々なご指摘を頂いていることを真摯に受け止め、そのことが混乱をもたらしていることについて心よりお詫び申し上げます。本件に関して、理化学研究所で行われている調査に、今後とも迅速に応じて参る所存です。また、論文内に確認した複数の不適切または不正確な点に関しては、速やかに Nature へ報告して参りましたが論文にこうした不備が見つかったことはその信頼性を損ねるものと著者として重く受け止め、今回の論文を取り下げる可能性についても所外の共著者と連絡をとり検討しております。

 今回は、経過中の調査の中間報告がなされる場であることから、書面でのコメントになりますが、適切な時期に改めて説明する機会を設け、誠意をもって対応してまいります。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1403/14/news094.html

これでは、まだ何の説明にもならないようですね。理想的には、追加実験をして実際できるところを正々堂々と証明できるようにできれば一番いいでしょうけど、果たしていつまでどうできるでしょうか。
但し、今の時点では、それが本当にできていたら、もっときちんとしたデータを取れた筈ではないでしょうか。設備の不備や時間の制限など何か正当な理由があれば、それを説明しているはずだろうし。。。いったいいつまで明らかになるでしょうか。
どちらかといえば、理研としてもそうはやくはっきりさせたいでしょう。

STAP細胞問題で理研、論文画像の指摘2点について「不正に当たらない」と判断 4点は継続調査
ITmedia ニュース 3月14日(金)14時33分配信
新型万能細胞「STAP細胞」の論文に不自然な点が指摘されている問題で、理化学研究所は3月14日、中間報告を発表し、画像への指摘2点については「データの取扱いに不適切な点はあったが、研究不正には当たらない」などとした一方で、4点について継続調査が必要とした。

 Nature論文1本目 で図「Figure 1f」のd2とd3の色付き細胞が不自然に見えるという指摘については「図を作製する過程には改ざんの範疇にある不正行為はなかった」とした。

 また2本目「Figure 1b」の胎盤の蛍光画像と「Fig. 2g」の胎盤の蛍光画像が極めて類似している点については、「本文及び図の説明の中に言及されておらず、規程に定める『改ざん』の範疇にあるが、「論文作成過程で図を削除し忘れたという説明に矛盾などは認められず、悪意があったと認定することはできないことから、研究不正であるとは認められない」とした。

 一方で、論文中の画像が小保方晴子研究ユニットリーダーの博士論文に掲載された画像と酷似することが判明したことなど4点については「調査継続中」とした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140314-00000048-zdn_n-sci

タイトルはやや乱暴な(内容を正確に反映していない)気がしますが、何より、「STAP 現象の再現性と信頼性は、理研の研究者がその厳密な検証を行っていく」を行うべきで、本人たちの潔白を証明して頂きたいです。画期的な発見には苦難が付くものですが、勘違いや偽造も堪えません。是非自分の力で白黒して頂きたいです。


STAP細胞論文、小保方晴子氏の博士論文から写真流用 理研認める
 2014年03月14日 16時03分 JST
理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーらが作成に成功したと発表した万能細胞「STAP細胞」の論文に疑問が提起されていることについて、理化学研究所は3月14日、東京都中央区で記者会見を開いて調査中間報告を発表した。冒頭、野依良治理事長が「科学社会の信頼性を揺るがしかねない事態を引き起こしたことに対し、お詫びを申し上げます」と陳謝した。

調査委員会の石井俊輔委員長は、疑義が提起された2本の論文の6項目について調査を進め、うち2項目について調査を終了したと発表した。いずれも「画像処理の過程で出るブロックノイズ」「論文作成の過程で本来不要なものを除去し忘れた」との著者の説明に不合理な点はなく、不正とは認められないとしたが、画像の一部を小保方氏の博士論文から流用したとの指摘については、同じものと判断せざるをえないとした。その他の項目については調査を継続しているという。

一方で川合眞紀理事(研究担当)は「科学者の倫理に反することが多々あったことは事実。倫理を再確認せざるを得ないことは残念に思う」「不注意というにはあまりに多いミスリーディングがあった」として、早急に理研の倫理風土を見直すと表明した。

野依理事長の冒頭コメントは以下の通り。
今般、理研の研究者が著者として発表した Nature 誌論文が科学社会の信頼性を揺るがしかねない事態を引き起こしたことに対し、お詫びを申し上げます。 科学者は論文記載の観察結果及びそこから導かれる科学的結論について全面的に責任を負わねばなりません。特に主張の根拠となる自らの実験結果については、客観的かつ十分慎重に取り扱う必要があります。
STAP 現象の再現性と信頼性は、理研の研究者がその厳密な検証を行っていくとともに、第三者による追試によって証明されていくものです。外部機関の研究者による再現実験に積極的に協力し、必要な情報を提供するよう指示したところです。
一方、Nature 誌に発表した多岐にわたる共同研究論文の作成の過程において、重大な過誤があったことは、甚だ遺憾です。論文の取下げを勧めることも視野にいれて検討しています。 引き続き調査委員会において細心の注意を払い論文内容の調査を進めるとともに、その結果を踏まえ、研究不正と認められた場合には、研究所の規定に基づき厳正に処分を行います。
今後、科学者倫理と諸規定を真摯に遵守しつつ、社会の期待に応えるべく研究を行うよう、全所的に教育、指導を徹底します。
なお、科学研究には批判精神が不可欠であり、科学的、技術的質疑に真摯に対応する所存です。
(理化学研究所「STAP 細胞研究論文にかかる調査中間報告を受けての理事長コメント」より 2014/03/14)
また、小保方晴子氏ら筆者による連名のコメントも発表された。
STAP 現象に関する私共の論文の不備について多方面から様々なご指摘を頂いていることを真摯に受け止め、そのことが混乱をもたらしていることについて心よりお詫び申し上げます。本件に関して、理化学研究所で行われている調査に、今後とも迅速に応じて参る所存です。また、論文内に確認した複数の不適切または不正確な点に関しては、速やかに Nature へ報告して参りましたが 論文にこうした不備が見つかったことはその信頼性を損ねるものと著者として重く受け止め、今回の論文を取り下げる可能性についても所外の共著者と連絡をとり検討しております。
今回は、経過中の調査の中間報告がなされる場であることから、書面でのコメントになりますが、適切な時期に改めて説明する機会を設け、誠意をもって対応してまいります。
2014 年 3 月 14 日
小保方晴子、笹井芳樹、丹羽仁史
独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
http://www.huffingtonpost.jp/2014/03/14/riken-stap-conference_n_4961849.html

世論はさらに社会問題に発展してきたようです。
日本は駅弁大学出家ではなく、駅弁博士という別名も付けられそうです。

「STAP細胞」騒動「ハーバード大学」研究者たちはこう見る
フォーサイト 3月17日(月)16時19分配信
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(理研CDB)の小保方晴子・研究ユニットリーダーらによる「STAP細胞」の報告が、2014年1月29日、英国の超一流科学誌『Nature』に発表されました。この大発見は世界中の注目を浴び、米国のメジャーなメディアも、発表直後一斉に、STAP細胞に関する報道を開始しました。ところがその後状況が一転し、今は捏造疑惑で注目を浴びています。この一連の騒動を、米国 ボストンの仲間の反応やコメントなどを中心に考えたいと思います。

■距離を置き始めたハーバード大教授

 ここボストンには、世界中から野心にあふれた研究者が集まっています。もちろん「STAP細胞」の発表直後、多くの研究者らは、この偉大な発見に大きな関心を抱きました。競争の激しい研究の世界で、『Nature』や『Cell』、『Science』誌に論文を発表することは、世界の研究者の目標、憧れです。なぜなら、これらの雑誌で研究を発表することは、その後の 研究費やポジションの獲得につながるからです。ですから、研究者らは、新しい情報を常に収集し、自分の研究に有利なアイデアがあれば、すぐに活用したいのです。同時に勉強会を開き、この斬新な研究報告の結果の再現性や信頼性などの詳細を議論する研究室もありました。

 ところが、その3週間後の2月19日、地元紙の『ボストングローブ』が、この論文に関する、画像の使い回しなどの疑惑を報道しました。

【Researchers scrutinize findings on stem cells,The Boston Globe,Feb.19】

 ただし、この頃はボストングローブ紙以外のニュースは、この問題を それほど取り上げていませんでしたので、日本人以外の仲間は、まだ単純ミスの連発くらいの認識でした。その辺は日本の報道とかなり温度差がありました。その記事で、「STAP論文」の共著者である ハーバード大学チャールズ・バカンティ教授は、「発見に自信がある」と弁明しました。周囲の仲間たちの間で は、再現性の結果を待つ、という意見が多かったのです。ただし誰もが、「小保方氏は、まず声明をすぐに出すべきだ」と指摘していました。米国の研究者たちは、 彼女が何も言わなければ 、この件は 彼女の罪なのだと判断するのです。

 さらに3月6日、バカンティ教授は、ボストングローブ紙に対して、「ほとんどの研究は時間がかかり、確信するまでに何度も繰り返さなければならない」と、今回の発表が時期尚早だったことを示唆 し、「実験の方法がこちらでやっているやり方と日本の著者のやり方が少し異なる」と、この問題から距離を置き始めました。このニュースに関して、私の周囲の仲間たちは、論文発表直後はその成果により賞賛を得た人々が、その直後に疑惑が発覚した途端、一斉に 小保方氏から離れて行く状況を感じ取りました。

 ハーバード 大学医学部の教授であるバカンティ氏は 、ハーバード大学医学部の関連医療機関であるブリガム&ウィメンズ病院の麻酔科部長でもあります。そうした教授の これまでの数々の実績に鑑み、ハーバード大学側は、世論などを踏まえつつ、教授自身の問題ともなっている今回の件には、 しばらく静観すると思います。

【Scientists work to repeat stem cell finding,The Boston Globe,Mar.6】

■米研究者たちの「最大の疑問」

 そんな中、3月10日には、『Nature』自らも、この問題に関する経緯と編集部としての見解も含めた記事を掲載しました。

【Call for acid-bath stem-cell paper to be retracted,Nature,Mar.10】

 ここには、衝撃的な論文の公開後わずか40日弱で、論文を撤回すべきだとの訴えまで寄せられた深刻な経緯が 書かれています。論文発表の2週間後に 不自然な重複画像が指摘され、簡単な方法のはずの実験が、数多くの科学者が試しても再現性が確認できない点が批判されていました。

 さらに、より深刻な2つの問題 も出現しました。『Nature』の論文に使用されている画像が、まったく別の実験である小保方氏の 博士論文の複製であるということ。しかももう1つ、それらは全く別の実験だということが判明したのです。そして、論文の共著者である山梨大学生命環境学部の若山照彦教授 が、論文撤回の意思を初めてコメント しています。

 この『Nature』の記事を読んだ知り合いの研究者 は、若山照彦先生の、「私はこの論文へ の信頼 を失っている(I have lost faith in the paper)」というコメントに対して、「I have lost faith in our paper」とは書かれていない点に注目し 、「研究チームが小保方氏から離れていって、これからすべての責任は彼女に委ねられるね」と言いました。

 この記事が『Nature』に掲載されるや 、多くの米国のメディアは、報道を再開しました。私の仲間たちも、さすがに誰もがこれを小保方氏らの単純ミスとは受け止めず 、事態の深刻さを議論するようになりました。多くの研究者仲間が、例えば『ロサンゼルス・タイムズ』に指摘されているように、「日本のセレブとなった小保方氏がこの論議に反論して いない(周囲のコメントがあっても、本人が無言なのでそう解釈されます)」という“異常な状況”が理解できないと異口同音に言います 。

 さらに、博士論文の画像流用や他論文の文章盗用などの問題で、指導教官や周囲の研究者たちの 誰もが気づかなかったことに驚いています。実際、小保方氏の博士論文の約20ページが米国立衛生研究所 (NIH)のサイトとほぼ同じ、つまりコピーペーストしたというニュースが流れてきました。このニュースには、さすがに同僚の研究者たちも呆れてしまいました。ハーバード大の博士論文では、コピーペーストしてもすぐにボスに見つかります。彼らの一番の疑問は、「どうして博士論文の審査で見つからなかったのだろうか」という点です。

■博士号を“乱発”してきた日本

 そもそも、米国と日本では、博士号の品質が大きく異なります。2011年4月20日付 の『Nature』誌に、日本を始め中国、シンガポール、米国、ドイツ、インド、など世界各国の博士号の問題点が論じられています。

【The PhD factory,Nature,April.20.2011】

 その中で、日本の博士号のシステムは危機に陥っていて、すべての国の中で、日本は間違いなく最悪の国のひとつだと書かれています。1990年代に、日本政府が、ポスドク(博士号を取得した後、常勤研究職になる前の研究者のポジション)の数を3倍の1万人に増やすという政策を設定しました。その目標を達成するために、博士課程の募集を強化したのです。なぜなら、日本の科学のレベルを一刻も早く 欧米と対等にしたかったからです。その政策で確かに 人数だけ は増えましたが、大学などのアカデミアでは、地位につける人数に制限がありますし、企業の就職には年齢の制限があるため、逆に、 ポスドクの最終的な職場がみつからないという状況に陥りました。さらに、博士号を取得する研究者 の質も低下しました。

 日本の場合、ほとんどの学生が、修士号取得後のわずか 3、4年で博士号を取得して卒業します。いわば、博士号の“安売り”とも言える状況です。

 しかし 米国では、政府の報告によると、大学学士を得てから博士号を取得できるまでにかかる 平均年数は10.1年で、博士号を取得できた時点 の平均年齢は33.3歳です。しかも、最終的に博士号を取得できるのは半分程度で、多くの学生がドロップアウトします。ただし、博士号を取得すると、キャリアアップにつながります。特に、サイエンスの博士号には価値があります。収入を考えると、例えばマサチューセッツ工科大学 (MIT)の学士、修士(サイエンス)、博士号をとった人のそれぞれの平均年収は、750万円、870万円、1100万円。その他の大学でも、博士号取得後の平均年収は760万円以上です。そしてもちろん 収入だけではなく、博士号取得は、人生の様々な選択肢やチャンスにつながるのです。

【MIT Students after Graduation】 【Occupational Outlook Handbook】

■教育システム改革も急務

 それだけに、博士号を取るために米国で 大学院に入学した学生のモチベーションは、日本とは まったく違います。キャリアアップのために、なんとしても博士号を取得したいという熱意と情熱に溢れています 。そして大学側は、優秀な人材育成に投資し、博士号の授与にふさわしい人材にのみ学位を与えます。なぜなら、優秀な人材の将来の活躍で大学の知名度が上がり、さらに優秀な人材を獲得できるからです。逆に、学位の授与にふさわしくない人材には学位を与えません。当たり前のことですが、将来問題がおこったとき、大学の評判が落ちるからです。ですから、博士課程の学生は、繰り返し繰り返し厳密な審査を受け、 厳しい評価がなされます。こうした環境では、さすがにコピーペーストの博士論文などあり得ないのです。

 さらに、学生の側も、常に教員を評価します。教員の教育が不十分な場合、最悪、職を失う場合もあります。逆に優秀な教員には、大学等の高等教育における教職員の終身雇用資格であるテニュア(academic tenure)が与えられます。ですから、教える側も必死なのです。

 今回の一連の問題で私が最も強く言いたいのは、小保方氏本人は一刻も早く 状況説明をしなければならないという ことです。3月14日、理研が中間報告の記者会見を開いた際、小保方氏の短いコメントが示されましたが、そんな程度ですませられる状況ではないでしょう。そして、今後の再発防止のために、日本の教育システムの改革も早急に必要だと思います。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140317-00010000-fsight-soci

とりあえずはしかるべきことでしょう。

STAP研究成果をホームページから削除
読売新聞 3月18日(火)0時42分配信
理研発生・再生科学総合研究センターは17日、STAP細胞に関する研究成果を一般向けに紹介したホームページの記事(1月30日付)を削除した。
 削除理由は「論文への疑義に関する調査が行われていることに鑑(かんが)み、取り下げました」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140318-00000023-yom-sci

これで騒ぎはとりあえず一段落するでしょう。
この記事を読んでも、それでも本当にSTAP細胞あったかどうかわからないね。
再現実験を第三者によって行われる予定なので、いずれもっと明確になるでしょう。
そもそも、アメリカに「逃亡」しているのではないかという噂が流れているし。。。


小保方氏の捏造・改ざん認定 STAP細胞論文で理研
「STAP(スタップ)細胞」の論文に疑問が指摘されている問題で、理化学研究所は1日、筆頭筆者の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーに「研究不正行為があった」とする最終調査報告を公表した。研究の根幹をなす画像に「捏造(ねつぞう)」があったと認定した。共著者については不正はなかったとしたが、チェック機能が働かず「責任は重大」とした。
 論文は、理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)の小保方氏や米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授らが1月末、英科学誌ネイチャーに発表した。しかし、論文の画像が不自然であるなどの問題を指摘され、理研は2月中旬、調査委員会(委員長=石井俊輔・理研上席研究員)を設置。小保方氏やCDBの笹井芳樹副センター長、丹羽仁史プロジェクトリーダー、山梨大の若山照彦教授から話を聴き、論文のもととなるデータ、実験ノート、メールなどを検証した。

 最終報告書では、3月14日の中間報告では判断を保留していた4項目について判断を示した。

 研究の根幹となる万能性を示す画像が、3年前に書かれた博士論文中の別の実験で得られたものと酷似した画像から使われたことは、データの信頼性を根本から壊すものであり、危険性を認識しながらなされたと言わざるを得ないことから捏造と認定した。

 笹井氏と若山氏については、捏造には関与していないが、置かれた立場からして研究不正を招いたことの責任は重大とした。

 遺伝子解析の画像の結果を切り張りして加工したことについては、「きれいに見せる図を作製したい」という目的をもって行われたとして「改ざん」とした。笹井、丹羽、若山の3氏は論文投稿前に改ざんされた画像を示されたことから、研究不正はなかったと判断した。

 文部科学省のガイドラインでは、存在しないデータをでっちあげる「捏造」、データを都合のよいように書き換える「改ざん」、他人の論文から文章などを無断で引き写す「盗用」の三つを研究の不正行為と定義している。

 一方、実験手法の記述の一部が海外の論文と酷似していたことや、実際の手順と異なる実験手法の記載については、実験は実施されており、意図的ではないなどとして、不正行為ではないとした。

 検証にあたっては、実験ノートの記述があまりにも不足しているなど、第三者が小保方氏の実験内容を正確に追跡し理解することが困難だったという。「研究者倫理とともに科学に対する誠実さ・謙虚さの欠如が存在する」と断じた。

 STAP細胞が存在するかについて石井委員長は「調査委員会のミッションを超える」とだけ述べ、判断を示さなかった。STAP細胞が実在するかを検証する再現実験を理研内部で進めている。
http://www.asahi.com/articles/ASG4132ZSG41ULBJ007.html

これで、とりあえず結果待ちになるでしょう。共著者の米教授から違うアプローチを発表したが、実際作れているかどうか全く不明のようだ。いったい何を考えているか、その「空元気」はなんだろうか。というか、その虚勢を張る元気があれば、早く証拠を見せてほしいところです。まだ魅せられていないのは、偽物だとしか思えないからです。

理研がSTAP細胞の再現実験へ 1年かけ存在検証

- 共同通信(2014年4月1日18時36分)
 理化学研究所は1日、新たな万能細胞と発表されたSTAP細胞が存在するかどうかを検証する再現実験を、野依良治理事長が主導して実施すると発表した。小保方晴子研究ユニットリーダーらの論文に画像の捏造や改ざんがあったと判断され、研究の信頼性が失墜したことから、STAP細胞の存在を確認するのが最重要課題と判断した。

 検証は来年4月ごろまで1年程度かかる見通し。4カ月後をめどに途中経過を報告するという。

 理研は検証を外部の第三者に委ねる方針を示していたが、再現が難しいとされる実験に進んで乗り出す第三者の研究チームが現れる見込みは低く、理研がまず再現に取り組む。http://news.infoseek.co.jp/article/01kyodo2014040101002238

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