言い訳はいいにしても、ライバルのLGにとってはちょっとした「いい」ニュースでしょうか。
しかし、「出る杭が打たれる」というか、「他人の不幸は蜜の味」というか、メディアはただ人の不幸を楽しんでいるかのようなことしかしないですね。
何も、簡単に「敗北」で片づけることはないでしょう。
また、「米国の英雄に恥をかかせた」というのも、みっともない文句でしょう。いつからホリウッドの監督が米国の英雄になったでしょうか。
「デジタル家電の王者」として君臨する韓国サムスン電子が、米ラスベガスで今月7~10日に開かれた世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で2度、“屈辱”を味わった。
自信満々で臨んだテレビの大画面対決で、同じ韓国のLG電子に敗北。さらに展示概要の発表会では登壇した米ハリウッドの大物映画監督がしどろもどろになり、「恥をかかせた」と波紋を呼んでいる。営業利益も2年ぶりに減益になるなど、サムスンは失速ぶりが目立ち始めている。
有機ELでLGに敗北
テレビはCESの展示でも一番の花形製品。かつては日本企業の独壇場だったが、近年はテレビで世界シェア1位のサムスンが覇権を握っている。
技術力を競う主戦場は、液晶から次世代テレビの主力になるとみられる有機EL(エレクトロルミネッセンス)に移行。サムスンも70型超の大画面有機ELテレビを準備していた。
ところが、ふたを開けてみるとサムスンをライバル視して猛追するLGが、77型の有機ELテレビを出展。CESにおける今年の有機ELテレビ世界1位はLGの手に輝いた。
負けず嫌いで知られるサムスンは、有機EL以外で105型の湾曲液晶テレビを準備。画面が曲がっている湾曲部門では世界1位となり、一矢報いるところはさすがというべきか。ただ、この湾曲テレビにどこまでの需要があるのかは未知数だ。
大物映画監督“逃亡”
そんなサムスンの報道関係者向けの展示概要発表会、いわゆる「プレスカンファレンス」はCES開幕前の6日午後、ラスベガスのホテルで開かれた。「王者」の発表とあって千人を超える報道陣が詰めかけた。
発表では、サムスンがCESに出展するフルハイビジョンの4倍の解像度を持つ「4K」対応テレビのすばらしさをPRするため、「アルマゲドン」や「トランスフォーマー」などの作品で知られる米ハリウッドの映画監督、マイケル・ベイ氏がゲストで登壇。大物の登場に会場は沸いた。
ところが、ベイ氏は壇上でなぜか蒼白(そうはく)になり、しどろもどろに。揚げ句には「すみません。申し訳ない…」とステージを放棄して立ち去った。会場は騒然となり、「米国の英雄に恥をかかせた」と舌打ちする米国人記者の姿もあった。
ネットではベイ監督の“失態”動画が話題となったが、原因はどうやら、舞台下に設置され、登壇者のせりふを表示する「プロンプター」と呼ばれる機械の不具合。監督は「アドリブでやります」とふんばったものの、司会者の助け舟にもフリーズ。ついに「すみません。申し訳ない、申し訳ない…」と述べると身を翻し、ステージを去った。
商品PRを目的とした台本は当然、厳選された言葉で書かれている。監督は新製品がアクション大作映画を見るのにいかに適しているかを語るはずだったが、台本が表示されなかったハプニングに、監督は“逃亡”するしかなかった。
後日、監督は自身のブログで「CESで恥をかいた。ライヴショーは得意ではないようだ」と釈明した。サムスン側とは「和解」が成立したらしい。
「スマホの次」見られず
今回CESで2度の汚点を残したサムスン。実は、業績の方も絶好調とはいかないようだ。サムスンは韓国の国内総生産(GDP)の約2割を占めるが、2013年10~12月期連結営業利益は2年ぶりに減益となった。
サムスンの快進撃を支えてきたウォン安は是正され、ウォン高が進む。この状況下で、主力のスマートフォン(高機能携帯電話)「ギャラクシーS4」が、新興国の低価格スマホの追撃にあい、頭打ちとなっていることが、減益の主な要因とみられる。
CESではスマホの次を担う画期的な新製品の発表に期待がかかっていたが、結局スマホにとってかわるような新製品は見られなかった。晴れ舞台で2度の屈辱に見舞われ、2014年は波乱含みの幕開けとなったサムスン。時代の「王者」も、盤石とはいかないようだ。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/140205/bsj1402050606005-n1.htm
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