2013年9月24日火曜日

iOS 6と比べてココが便利/不便になった——「iOS 7」詳細レビュー

ここまである携帯電話の機能を詳しく知り、また一々細かく比較する人はごく一部でしょうが、本当に真面目に購入のための検討には大変参考になるでしょう。
どちらにしても万人に満足してもらえることh難しい。
また、新しいとは言っても、ごく細かいところに関するものが多いです。
一方消費者心理は「畳は新しい方がいい」という考え方が主流ですので、その新しい機能は全部喜んで使わなくとも、買いたくなってしまいます。
嬉しいのは当然アップルのようなメーカーです。
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iOSデバイス向けの新しいOS「iOS 7」が、日本では9月19日から提供されている。Appleが「モバイルOSを、まったく新しい視点から」と説明しているように、iOS 7ではグラフィックから機能、各種設定まで、多岐に渡って大きな変貌を遂げている。iOS 6から何が変わったのか。その主な内容を見ていこう。なお、検証にはソフトバンク版「iPhone 5」を使用した。【拡大画像や他の画像】 なお、カメラ機能については「荻窪圭のiPhoneカメラ講座」を参照してほしい。
●グラフィックを一新、スッキリした見た目に
 iOS 7ではグラフィックが一新され、ロック画面、アプリアイコン、一部はアプリの画面も変更されている。アプリアイコンについては、従来のiOS 6は立体的なデザイン要素が濃かったが、iOS 7ではフラットさが際立っており、どちらかというと明るい色が増えている。ホーム画面や設定、各種アプリに表示されるフォントは全般的に細くなり、設定画面はより白を強調したものになり、スッキリした印象を受ける。ここ最近のアプリは、iOS 7に対応するためのアップデートが増えており、アップデート後は、iOS 7に合わせたアイコンデザインに変更される。
 ロック画面は壁紙はフルスクリーン表示され、見やすくなった。左から右へスライドさせて解除するのは従来と同じだが、iOS 7では画面のどの部分からでもスライドできるようになった(iOS 6では「ロック解除」の矢印をスライドさせる必要があった)。カメラのショートカットも引き続き用意されるが、ほかのショートカットには依然として変更できない。パスコードやダイヤル画面は、従来のスクエアなキーから丸いキーに変更された。 壁紙も一新されており、iOS 6の23種類から33種類に増えている。また、iOS 7では「ダイナミック」と呼ばれる7色の動く壁紙も追加されている。これはAndroidのライブ壁紙のようなもので、表示されている泡のような物体がフワフワと動き、端末を傾けるとさらに大きく動く。静止画の壁紙も、端末を傾けると微妙に傾くのも面白い。着信音やアラームなどに使うサウンドも、新しいものに変更されている。
●各種設定や音楽の操作が可能な「コントロールセンター」
 画面下部から上方向にスワイプをすると、「コントロールセンター」と呼ばれる設定が表示される。Androidの通知バーに表示される設定パネルと似ており、ここでは機内モード、Wi-Fi、Bluetooth、おやすみモード、画面回転の設定がワンタッチで行えるほか、ディスプレイの明るさを変更できる。iOS 6以前では、こうした“設定のショートカット”は用意されていなかったので、ようやく……という印象もあるが。
 音楽再生パネルやAir Play、新機能の「Air Drop」もここから利用可能。音楽パネルはiOS 6ではホームボタンの2回押しで呼び出していたが、iOS 7では操作法が変更されたので注意したい。懐中電灯、タイマー、カメラ、電卓のショートカットも用意されているが、設定やアプリのショートカットは変更できない。これはちょっと残念で、Androidの方が先行している感は否めない。
 このコントロールセンターは、ロック画面に表示させることもできるが、表示されるのが煩わしければ、オフにもできる(アプリの表示中もオフにできる)。ホームはもちろん、アプリの起動中にも透過する形で表示する。直前に表示していた画面によってコントロールセンターの見た目が変わるのは面白い。●新しくなった通知センター……でもiOS 6の方が便利? iOS 6にも採用されている「通知センター」は、iOS 7では大きく様変わりし、「今日」「すべて」「未確認」という3つのタブに分けられる。「今日」では、カレンダーに登録したその日の予定が表示される。「すべて」では不在着信や新着メッセージ、SNSのコメントなどを確認できる。 日時の下に表示された「現在の天気は〜」をタップすると、「天気」アプリが起動して詳細が分かる。iOS 6では天気アイコンが大きく表示されて分かりやすかったが、iOS 7ではテキストのみなので、パッと見でそのときの天気や気温が分かりにくい。iOS 6では通知センターの天気表示を横にスワイプすると、週間予報が表示されるが、iOS 7ではこの表示もなくなっている。天気の上には「○月○日○曜日」のテキストが大きく表示されるが、個人的には不要。
 あと、「今日の予定」よりも「すべて」に表示される不在着信やSNSの通知を優先して見たいという人もいるだろう。これまでは通知バーを下ろすだけで見られた通知を見るのに、1ステップ増える(左にフリックするか「すべて」を選ぶ必要がある)のは少々不便。「今日」と「すべて」を入れ替える設定があってもよかったと思う。ただし、「設定」→「通知センター」→「ロック画面でのアクセス」で「今日の表示」をオフにすると、ロック画面では「今日」の欄が表示されなくなる。 また、iOS 6では通知センターからTwitterとFacebookに投稿できたが、iOS 7ではできなくなっている。個人的にはあまり使っていなかったが、素早く投稿できる機能として重宝していた人も多かっただろう。新しい通知センターは、少々こなれていない印象を受けた。
 通知センターの「今日」に表示される当日の予定をタップすると、カレンダーアプリが立ち上がり、より詳細な情報を確認できる。ただし、「明日」の欄に出る予定をタップしてもカレンダーアプリは立ち上がらない。「明日」の欄には「1件の予定が13:00からあります」という具合に具体的な予定を教えてくれないので、むしろこちらをカレンダーアプリと連携させるべきだと思うのだが……。
●新しくなったマルチタスク、アプリのバックグランド更新にも対応
 ホームボタンを2回押すと最近使用したアプリを表示する、「マルチタスク」機能も拡張された。従来は画面下部にアプリアイコンが一覧表示されていたが、iOS 7ではアプリ画面のサムネイルも表示されるほか、サムネイルを下から上にスワイプするだけでアプリが終了する。このあたりの見せ方と操作法はAndroidのUIと似ている。
 iOS 7では、一部のアプリはバックグラウンドで最新のデータを取得することが可能になる。このバックグラウンド更新に対応したアプリは「設定」→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」から確認できる。バックグラウンド更新は一括またはアプリごとにオン/オフを切り換えられる。バッテリーを節約したければ、オフにしておくのが望ましいだろう。
●写真やURLを手軽に共有できる「Air Drop」
 新機能の「Air Drop」では、写真、ビデオ、連絡先、URLなど、共有ボタンを使えるアプリのデータをWi-FiやBluetoothを介して送受信できる。共有ボタンを押した後に表示されるAir Dropアイコンをタップすると、Air Dropがオンになる。それから任意のファイルを選んで共有ボタンをタップすると、送信可能な人のアイコンが表示されるので、タップして送信しよう。受信側は「受け入れる」を押せば、データが端末に保存される。送信は非常にスムーズで、iPhone 5で撮影した写真をiPhone 5sにAir Dropで送信したところ、1秒ほどで受信できた。
 なお、Air Dropをオンにすると、自動的にWi-FiとBluetoothもオンになる。Air Dropでファイルを送信し終えると、Air Dropはオフになるが、Wi-FiとBluetoothはオフにならないので、Wi-FiやBluetoothを普段は使わない人は、手動でオフにする必要がある(連動してオフにしてくれると、気が利いていて助かるのだが)。
 対応機種はiPhone 5、iPad(第4世代)、iPad mini、iPod touch(第5世代)で、iPhone 4やiPhone 4Sは利用できない。
●よりスムーズに操作できる「Safari」
 ブラウザアプリ「Safari」も拡張された。まず、画面下部の戻る/進む、ブックマークなどのボタンは、スクロール中は表示されなくなり、その分、Webサイトを表示できる領域が広がった。戻る/進むボタンを再び表示するには、下方向にフリックするか、上下端をタップする必要がある。戻る/進むのに1ステップ増えるのは不便だなぁ……と最初は思ったが、左端に触れて右方向へスワイプで「戻る」、右端に触れて左方向へスワイプで「進む」の操作が可能になっており、むしろ便利になった印象だ。また、iOS 6ではURLバーと検索バーが個別に表示されていたが、iOS 7では1つにまとまった。
 タブは従来は8つまでだったが、iOS 7では無制限に利用できるようになるのもうれしい点だ。タブのサムネイルは上下にスクロールする見せ方に変更され、不要なタブは左へスワイプするか「×」を押すと消去する。10個以上のタブを追加して操作してみたが、動作がもたつくようなことはなかった。なお、Android向け標準ブラウザやChromeにある、スマートフォン向けサイトとPCサイトを切り換える機能は用意されていない。
 Twitterのタイムラインで紹介されているURLを一覧表示する「共有リンク」も新しい機能だ。ツイートをタップすると、リンク先の記事や写真をSafari上で閲覧できる。
 Webページ上のテキストを抽出して大きく表示してくれる「リーダー」は、iOS 7ではURLバー左端のアイコンを押すと有効になる。iOS 6にあった「リーダー」アイコンがなくなっているので分かりにくいが、しっかり継承されている。
●賢くなった「Siri」、男性の声は日本語未対応
 音声エージェント機能の「Siri」は、iOS 7では、より賢くなっている。「○○について教えて」などと話すと、Wikipedia、Twitter(その単語が含まれるツイート)、Bingから調べ、検索結果をSiri上に表示してくれる。iOS 6では「〜に関する情報は見つかりませんでした」「Webで検索」(→その後Safariにアクセスする)と表示されることが多かったので、より親切になった。
 機内モード、Bluetooth、Wi-Fi、画面の明るさ、おやすみモードなどの設定もしてもらえる。電話関連では110/消防署に電話、折り返しの電話をかける、留守番電話を聞くといったアクションも追加された。より自然に聞こえる男性の声と女性の声が、英語(アメリカ)、フランス語、ドイツ語で導入されたが、日本語は従来の女性の声しか利用できない。やや不自然な発音は、iOS 7では少し改善された印象だ。
●App Storeでアプリの自動アップデートが可能に
 App Storeはアプリの自動アップデートが可能になった。これまでアップデート対象のアプリが追加されるたびに、App Storeアイコンに数字が表示されて手動でアップデートする必要があるが、iOS 7ではその煩わしさから解放される。なお、自動アップデートは「設定」→「iTunes & App Store」→「アップデート」からオフにもできる。
 「近くで人気」という項目も追加された。文字どおり、近くのユーザーがよく使っているアプリの一覧を確認できる。コンサート、スポーツ、美術館、ショッピングモールなど、同じ趣味嗜好や目的を持った人が集まる場所で使ってみると便利かもしれない。
●英数字関連の変換が賢くなったが、不満点もある文字入力
 日本語入力で変化したところはあるのだろうか。変換の精度はあまり変わっていない印象だが、数字と英語に関連する変換能力が向上している。まず、数字を入力した後に単位を連携予測するのはATOKやiWnnなどではおなじみだが、iOS 6では「日」「月」「年」「時」といった内容のみで数が少なかった。iOS 7では単位の数が増えており、「ヶ月」「個」「週間」「時間」「丁目」なども連携予測される。
 iOS 6では「12」「123」など2ケタ以上の数字を入力して「確定」を押すと、単位は連携予測されないが(変換候補から数字を選ぶと単位が連携される場合がある)、iOS 7では2ケタ以上の数字を入力して「確定」を押すと、連携予測が可能になっている。ただし「11」「200」「31000」など下2ケタ以上が同じ数字の場合、なぜか単位が連携予測されなくなる(iOS 6では11などでも、日、年、時といった簡単な単位は連携予測された)。 「i」で「iTunes」「iOS」、「d」で「DVD」、「T」で「Twitter」など、英語の予測変換にも対応した。一度入力した英語も学習し、予測変換が可能になった。
 一方、日本語かなキーボードで英語を入力すると、iOS 6ではまず大文字が変換候補に現れたが(小文字はそのまま「確定」を押せばよい)、iOS 7では、なぜか小文字のみが変換候補に現れ、大文字に変換できない。大文字にするには、1文字打つごとに「a/A」ボタンを押して大文字に変換する必要があるので、非常に面倒だ。これは早急に改善してほしい。 ネット上でも話題になっているが、「げきおこ」で「激おこぷんぷん丸」、「てへ」で「てへぺろ」、「あべの」で「アベノミクス」といった具合に、予測変換できる流行語(?)もいくつか追加されている。
●そのほかの変更点Spotlightはどうやって呼び出す?
 iPhoneに保存されたアプリや各種データを検索できる「Spotlight」は、従来はホーム画面でホームボタンを押すか、先頭のページで右へフリックすると呼び出せたが、iOS 7ではホーム画面で上から下へ軽くフリックする操作法に変更されている。連絡先、アプリ、音楽、ビデオ、メモなど検索できる項目はiOS 6と同じだが、WebやWikipediaから検索できる機能が、iOS 7では省かれている。手軽にWeb検索できる機能として重宝していた人も多いと思うので残念だ。フォントサイズを変更できる
 「設定」→「一般」に「文字サイズを変更」という項目が追加されている。ここのバーを調整すると、Dynamic Type機能をサポートしているアプリのフォントを変更できる。プリインストールされているアプリでは、連絡先、メモ、メール、メッセージ、マップなどのフォントが変更される。また、「アクセシビリティ」の「より大きな文字」から、さらに文字サイズを大きくできる。文字を太くする iOS 7のフォントは細くて見にくくなった……と感じる人も多いだろう。その場合、「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」から「文字を太くする」にチェックを入れればよい。いったんiPhoneが再起動した後、太いフォントに変更される。メッセージアプリに日時のショートカット iOS 7アップデート後にメッセージアプリで受信した本文に日時が含まれると、そこからカレンダーのイベント作成したり、カレンダー上にその日時を表示したりできる。
 見た目が大きく変わって新機能も多数追加されたiOS 7。同じiPhone 5でも、まるで新しいiPhoneを使っているかのような新鮮な気分で使えるのは良い。一方で、どこかこなれていない通知センターや、SpotlightのWeb検索・英語の大文字変換の廃止など、iOS 6より不便になった部分もある。コントロールセンターのショートカットをカスタマイズできないのももったいない。まだリリースされてから日が浅いこともあり、今後のブラッシュアップに期待したい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130924-00000001-zdn_m-sci

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