「オトナ思春期」は冗談かと思われるようなネーミングですが、よくよく考えてみれば実に素晴らしいものです。
悪く言えば加齢の思春期で、よく言えば成熟した思春期です。
とにかく年を取ると金と(考える)暇が少しずつ充実してくるので、需要・要望・感性も変わってきます。
さすがにそれを見逃さんいのは商売人です。
肌着大手のグンゼが、女性の更年期を「オトナ思春期」と銘打ち、市場開拓に乗り出した。中高年女性向けブランド「キレイラボ」では今春、オトナ思春期層をターゲットにした新商品も発売。秋には食品や家電メーカーなど幅広い企業とともに「オトナ思春期コンソーシアム」を設立する。情報発信で更年期への理解を深め、市場創造や各社の商品開発に生かしたい考えだ。全国民の約1割を占める「オトナ思春期」市場は今後、広がるのだろうか-。
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グンゼの調査では、オトナ思春期の女性は、20~30代には気にならなかった下着のタグや糸の縫い目が「かゆい」など、不快感を感じやすくなるという。このため、「キレイラボ」は縫い目をできるだけなくし、締め付けを弱めた「低着圧」な下着。若い女性向け下着が追求してきた「いかに体のラインを美しく見せるか」という「見た目重視」から、加齢に伴う身体の変化に合わせた「心地よさ」を重視した。
同社の調査では、45~60歳の女性の7割は、20~30代で愛用した下着ブランドの着心地に違和感を覚えた経験があった。また、締め付け力の強い下着は、心身をリラックスしにくくする可能性があることも判明した。
平成23年の人口動態統計によると、45~59歳の更年期女性は日本人の人口1億2618万人の約1割。すぐ下の世代には大人数の「団塊ジュニア」も控えており、「オトナ思春期」市場の将来性は高い。グンゼはもともと男性肌着に強いブランドだが、「女性肌着の市場は男性の3倍」(同社)とみて、3年前に女性専用ブランド「キレイラボ」を創設。今春、主要ターゲットである更年期を「オトナ思春期」と名付けた。
「さらに年を重ねる時期、なんて字面だけでも暗い気持ちになるから」。担当するレディスMD部の後藤直子部長(47)は、更年期を「オトナ思春期」と呼びかえた理由をこう説明する。自身も昨年更年期の症状を経験して「初めて性差を感じ、悩んだ」と明かす。
設立を目指す「オトナ思春期コンソーシアム」は、オトナ思春期について情報交換し、知識や意識を深めるのが狙いで、食品や家電メーカーのほかスポーツクラブなど、さまざまな企業が関心を示しているという。後藤部長は「女性の社会進出の道を切り開いてきた世代が、大量に更年期に突入するのは日本にとって初めての経験。今後の日本女性のモデルケースにもなる」と話し、オトナ思春期の女性が少しでも快適に過ごせるような商品の開発に意欲を示す。
「子育てが一段落し、親の介護には間があるこの世代が、いかに前向きに生活し、社会に貢献できるか。それが日本社会全体のカギを握るのではないでしょうか」グンゼ社外取締役の白井文・元尼崎市長(53)もこう話す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130705-00000500-san-bus_all
2013年7月5日金曜日
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