理化学研究所発生・再生科学総合研センター(神戸市)は、マウスのクローンを作る実験を26世代にわたって繰り返し、1匹の雌から約7年間で計598匹のクローンマウスを作製したと発表した。
牛や豚に応用すれば、優秀な家畜を安定して供給する技術につながるという。米科学誌「セル・ステムセル」電子版に8日、掲載される。
クローンは、元になるマウスの体細胞の核を、あらかじめ核を除去した卵子に注入し、代理母の雌マウスの子宮に入れて作る。しかし、従来は成功率が1〜2%と低く、クローンから再びクローンをつくる実験を繰り返すと徐々にクローンができなくなり、6世代で途絶えていた。
若山照彦チームリーダーらは2005年に、クローンの作製効率が高まる薬剤を発見。この薬剤の利用で、実験を繰り返しても安定してクローンが作製できるようになった。
(2013年3月8日07時06分 読売新聞)
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