2013年3月12日火曜日

メタンハイドレート採取作業開始 愛知、成功なら世界初

「燃える氷」と呼ばれ、次世代の国産燃料と期待される「メタンハイドレート」からガスを取り出す作業が12日朝、愛知県の渥美半島沖の海底で始まった。海底のメタンハイドレート層からガスを取り出すことに成功すれば、世界で初めて。順調にいけば12日中にも回収したガスを燃やして出る炎が確認される。

 経済産業省が委託した独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が、渥美半島から約80キロ、志摩半島から50キロの海域で作業を進めている。昨年2月、水深約1千メートルの海底をさらに330メートル掘り進めた地層にあるシャーベット状のメタンハイドレート層まで、井戸を掘ってパイプを差し込む事前採掘を終えた。

 12日午前6時前からは、ポンプで水をくみ上げて地層の圧力を下げる作業が始まった。圧力が下がると、メタンハイドレートは水とメタンガスに分解される。それを海に浮かぶ海洋研究開発機構の探査船「ちきゅう」で回収する。これまではカナダの永久凍土層から取り出したことはあるが、海底から生産するのは今回が初めてだ。

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