2013年10月16日水曜日

2013年ノーベル賞科学部門総まとめ

凡人にとってのただのニュースに過ぎないニュースです。
一方ごく少数の人によって世界のことを勝手に評価し、賞金なんか与えるのも可笑しい話しです。
それに似た行動をとろうとするのは中国政府です。
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ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 10月16日 16時42分配信欧州原子核研究機構(CERN)が運営する、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の検出器、小型ミューオン・ソレノイド(CMS)。 (Photograph by Mark Thiessen National Geographic) 今年のノーベル賞受賞者が出揃った。自然科学部門では、10月7日に医学・生理学賞、8日に物理学賞、9日に化学賞が発表されており、例年同様、12月10日にスウェーデンのストックホルムで開催される受賞式で、スウェーデンのカール16世グスタフ国王からメダルが授与される。 なぜノーベル賞はこれほどまでに注目を集めるのか。1つには、あまりにも複雑化が進んだ現代科学のキーポイントを、一般の人々(あるいは市場)に伝える役割を担っているからだといわれている。 では、今年の自然科学部門は、どのような重要性が認められて受賞に至ったのだろうか。人に説明する際に困らないように、各賞の概要を確認しておこう。◆医学・生理学賞:細胞の“輸送システム” 今年の医学・生理学賞を受賞したのは、イェール大学(アメリカ)のジェームズ・ロスマン氏、スタンフォード大学(アメリカ)のトーマス・スードフ氏、カリフォルニア大学バークレー校(アメリカ)のランディ・シェクマン氏の3人だ。彼らは、細胞内の“物質輸送システム”の解明に貢献した。 命ある生物はすべて細胞から成る。そして、それぞれの細胞は“工場”として、血液や脳、骨、その他あらゆる分子を作り出し出荷する。しかし、出荷された“品物”がなぜ正しい場所に輸送されるのかは謎だった。 細胞は、タンパク質やホルモンなど、作り出した物質を「小胞」というパッケージにまとめており、この小胞が荷物として細胞膜から体の各器官に放出される。 1970年代にシェクマン氏が小胞の輸送を管理する遺伝子を発見。それを受けて1980年代にロスマン氏が、小胞と細胞表面にそれぞれ“ファスナーの片方”が付いていて、“両方の歯が合致する”と品物が配達される仕組みを明らかにした。その後、スードフ氏が小胞の配達時間を調整するメカニズムを解明している。 選考委員会は、「3氏の発見により、細胞の内外部で“荷物”が正しい時間、正しい場所に輸送されるメカニズムが明らかになった」と述べている。◆物理学賞:ヒッグス粒子 物理学賞は、エディンバラ大学(イギリス)のピーター・ヒッグス氏とブリュッセル自由大学(ベルギー)のフランソワ・エングレール氏が受賞。両氏は、「ヒッグス粒子」の存在を予言した功績が認められた。ヒッグス粒子を「神の粒子」と呼ぶメディアもあるが、ヒッグス氏本人を含め専門家たちはふさわしくないと考えている。だが、ありきたりの粒子ではノーベル賞に値しないだろう。 では、ヒッグス粒子の何が特別なのか。素粒子物理学の基礎となる標準理論(標準模型)において、最後に見つかった粒子だったのだ。 世の中の森羅万象を解明すると期待された標準理論だが、相互作用する各種粒子がなぜ質量を持つのかという肝心な点は誰も説明できなかった。1960年代、ヒッグス氏やエングレール氏はヒッグス粒子のアイデアを思い付く。同じ時期に、ロベール・ブルーやジェラルド・グラーリニク、カール・ハーゲン、トム・キブルの各氏もひらめいたという。 ヒッグス粒子によって質量が生じるメカニズムは、有名人に群がるファンに例えることができる。ヒッグス粒子は、ファンがサインを求めるように“大物”にまとわり付く。“大物”になればなるほど身動きが取れなくなる。これが質量の正体というわけだ。 長い間、ヒッグス粒子は理論上の存在だったが、昨年、スイスのジュネーブ近郊にある欧州原子核研究機構(CERN)にある大型ハドロン衝突型加速器(LHC)で、その存在を肯定する実験結果が得られた。「ヒッグス粒子の発見は、素粒子物理学にとって画期的な出来事で、標準理論に大いなる勝利をもたらした」と選考委員会は述べている。 なお、各部門の受賞者は最大で3人と決まっている。今回の選考に対しては、「同じアイデアを思い付いたキブル氏やハーゲン氏、グラーリニク氏が不当な扱いを受けた」との意見もある(ブルー氏は2011年に死去)。◆化学賞:コンピューターの活用 化学賞は、ストラスブール大学(フランス)およびハーバード大学(アメリカ)のマーティン・カープラス氏、スタンフォード大学(アメリカ)のマイケル・レビット氏、南カリフォルニア大学(アメリカ)のアリー・ワーシェル氏の3人に授与される。非常に時間がかかった化学分析にミリ秒単位のコンピューターモデルを導入、一気にスピードアップが進んだ。 化学者はかつて、プラスチックのボールとスティックを組み合わせて分子モデルを視覚化していた。現在はコンピューターを利用した研究が進んでおり、その起源はカープラス氏とワーシェル氏が、網膜の反応を説明するコンピューターモデルを構築した1972年に遡る。 その後、ワーシェル氏とレビット氏が1976年、酵素(体内で化学反応を触媒する分子)などの生物反応の仕組みをコンピューターでモデル化した。 特に重要な功績は、原子や電子が同時に2つの場所に存在するように振る舞うという量子力学的な影響を、コンピューターモデルに組み込んだ点にある。これにより、分子間のミリ秒単位の化学反応も正確に把握できるようになった。「古典力学と量子物理学の両者を最高の形で活用した」と選考委員会は述べている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131016-00000000-natiogeog-sctch

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