2013年2月6日水曜日

米政府のS&P提訴、問題格付けは他社と「同じ」

2013年2月5日ロイターさらの記事です。
S&P等はなんと言おうが、アメリカの不動産が加熱差過ぎていたのは事実です。その事実を過小評価し、詐欺同然の不動産モーゲージ債の乱立を助長したのも明らかです。
問題は このような高度な犯罪を摘発し、処罰するのは至難であることです。証拠集めから審判までは大変な労力が必要である上に、曖昧な法律のお陰で、訴訟に勝つこと自身も確実なものではありません。お金さえあれば。、腕の良い弁護士はいくらでも雇えて、 S&Pに困らないのはお金だからです。

悪徳商売は必ずしも処罰されるものではなければ、悪人は必ずしも懲らしめられないです。規模の大きい組織ですと、尚更難しくなります。
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[5日 ロイター] ホルダー米司法長官は5日、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)と親会社マグロウヒル(MHP.N: 株価, 企業情報, レポート)を相手取ったモーゲージ債格付けをめぐる民事訴訟で、50億ドル以上の支払いを求めていることを明らかにした。
訴えでは、S&Pはモーゲージ債の発行体である投資銀行からより多くの契約を取り付けるため、これらの債券に実際より高い格付けを付与し、リスクを過小評価したと指摘し、同社が格付けの客観性を不当に主張したことは詐欺に当たるとした。
ホルダー司法長官はワシントンで記者会見し、「(S&Pの)行為は言語道断で、先の金融危機の核心を突くものだ」と述べた。
米政府は4日遅くにロサンゼルスの連邦地裁に訴訟文書を提出した。
カリフォルニア州など16州とワシントンもS&Pに対し訴訟を起こした。
S&Pは5日、提訴は法的根拠を欠いており、自社の正当性を強く主張していくとする声明を発表した。また「より低い格付けが適切だと知りながら当社が意図的に高い格付けを維持したとする主張は事実に全く反する」とし、政府は電子メールの一部を抜粋し、アナリストの行為を誤って解釈していると反論した。
司法省は、住宅市場の問題が表面化し始めた2004年9月から07年10月の間にS&Pが格付け基準と分析モデルの改定を遅らせ、その結果、格付けの精度を保つために必要とアナリストの間でみられていた範囲を超えて格付け基準の質が低下したと主張した。
その間にS&Pは総額2兆8000億ドル相当のモーゲージ債と約1兆2000億ドルの関連仕組み商品について格付けを付与し、格付け契約1件当たり最大75万ドルの料金を課したと指摘。このため、S&Pは債券発行体の投資銀行を主要な顧客とみなしていたと主張した。
今回の訴訟は、連邦政府が保証する金融機関に影響を及ぼす不正について定めた「金融機関改革救済執行法(FIRREA)」に基づいて提起された。
司法省は、ウェスタン・フェデラル・コーポレート・クレジット・ユニオンなどの金融機関がS&Pによる高い格付けを前提に債券を購入したことは、S&Pによる詐欺行為に当たると主張。一部の信用組合は、S&Pなどによる格付けを基に投資決定を下すことが法律上義務付けられているとした。

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