2015年4月21日火曜日

開放でボケ味を楽しみ、絞って極上の解像感も味わえる――シグマ「24mm F1.4 DG HSM」

価格は書いていないが、シグマのことだから、手頃なものを期待できそうですね。
是非とも手にして試してみたいところです。
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シグマから究極の性能を誇る大口径24ミリが登場した。「Artライン」に属するこの「24mm F1.4 DG HSM」は、超低分散ガラスのFLD(“F” Low Dispertion)ガラスとSLD(Special Low Dispersion)ガラスをふんだんに採用し、サジタルコマフレアやにじみ、収差を徹底的に排除した同社らしいシャープなレンズだ。

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 レンズのルックスは他のシグマArtライン同様、シンプルで高級感あふれる外観だ。落ち着いたフィニッシュの鏡筒とマニュアルフォーカスしやすい幅広のフォーカスリングが頼もしい。重量は665グラムと手にズシリとくるが、クラス最高レベルの描写を考えると納得できる。レンズ構成は11群15枚でFLDガラス3枚、SLDガラス4枚を含んでいる。フィルター径は77ミリ、絞り羽根は9枚 (円形絞り)となっている。

 このレンズをニコン「D810」に装着してブラブラと撮り歩いたが、その描写には感心した。通常広角レンズというと広い範囲を隅々までシャープに克明に写しとるのが一般的だが、このレンズの場合それはもちろんのこと、開放値F1.4という明るさと、非常に浅い被写界深度を生かしたボケを楽しめるのだ。ピントが合った部分はとてもクッキリと、それ以外の部分は上品で消えゆくようなボケ味を見せてくれる。これは撮影していてとても楽しい。日中に開放値でこの味を堪能するには、ISO感度を低く設定できるニコンD810のようなカメラかNDフィルターが必要になるが、この優しく柔らかい描写は一度味わうと癖になりそうだ。

 このレンズは絞り開放からとてもシャープな描写を見せる。特に中央部はシグマArtラインらしくカリッとした写りだ。周辺光量は開放ではやや低下するが自然な落ち方である。2つほど絞ってやればほぼフラットになり気にならなくなるだろう。その時の解像感はまさに絶品だ。24ミリという広角でありながら開放値でボケ味を楽しみ、絞って極上の解像感をも味わえるレンズがこのSIGMA 24mm F1.4 DG HSMだ。SIGMA USB DOCKで各種設定がカスタマイズでき、マウント交換サービスで他マウントに変更できるのも本レンズの大きな特長でもある。

 港を出て行く船をF8に絞って撮影。船体から海面、背景の富士まで実にシャープな写りだ。メリハリがあり線がきめ細かい上質な描写だ。

 F6.3まで絞るとコントラストがグッとアップして抜群の描写を見せてくれる。鳥居の立体感、質感再現が素晴らしい。

 ニコンD810をISO64に設定しF1.4開放でホテルのゲートを撮った。フォーカス面からの自然で美しくブレンドされていくようなボケがとても心地よい。広角レンズの表現域をこのレンズは拡げてくれる。

 F1.4という開放値と最短撮影距離25センチを組み合わせれば、このような表現も可能になる。フォーカス面は極薄になるので慎重にピント合わせすることが必須だ。

 堀を流れる桜の花びら。F2.8でそれを捉えたが、画面中央部の被写界深度内にある花びらの描写に注目してほしい。とても繊細で克明な写りである。決して軽くないレンズだがここぞ、というときに持ち出したくなるキレ味だ。

 ググッと被写体に近づき、絞りを開放にすれば24ミリでもこのレンズなら美しいボケ味を得られる。オートフォーカスも静かで高速だ。

 F1.4開放でも縄のれんの細かいところまで確実に描写するのはシグマレンズらしいところ。写りを見ただけで触感まで伝わってくるようだ。明るく描写のいい24ミリを探しているのならば、真っ先に試してほしいレンズに仕上がっていると思う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150420-00000016-it_camera-prod

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