本人にとって難しいのは再復帰を果たせても、「売れる」という保証はどこにもないことです。それで、また「葛藤」していく内に、麻薬に手を出したり、ほかに何かを不祥事を起こしたりしかね万銭。
人間はだれでも完璧ではないので、過ちは避けられていませんが、公的な場で活躍する人にはどうしても人並み以上に期されてしまいます。是非世間に迷惑をかけないように、最後まで頑張っていただきたいです。
詳報 酒井法子さん女優復帰会見
表現する側に立ちたい
女優復帰の記者会見に臨む酒井法子さん。裁判では「無職」と答えていたが、報道陣に職業を聞かれると「女優業です」と応じた=東京都江東区【時事通信社】
2009年11月、覚せい剤取締法違反で有罪判決(懲役1年6月、執行猶予3年)を受けた酒井法子さん。12年12月に主演舞台で芸能活動に復帰することになり、猶予期間が明けた11月24日、東京都内で復帰会見に臨んだ。酒井さんの一問一答は次の通り。
―今の心境は。
3年という月日を振り返ると、いろいろな人々に支えてもらいました。長くつらい日々でしたが、今日こういう日を迎えることができたことに、心の底から感謝しています。今、皆さんに対する感謝の気持ちでいっぱいです。
―執行猶予が明けた時の様子は?
息子が起きていてくれました。今まで支えてくれたお友達とお話ししながら、その時を迎えました。
―女優復帰に葛藤はなかったのか。
「私がやっていいものか」という気持ちもあったけれど、周りの皆さんが背中を押してくれた。「すごくやりたい」という気持ちで、この場に座らせてもらっています。
―女優復帰を決めた理由は?
(事件後)本当に何かにすがりたくて、自分の中で生きていくすべを見つけることに必死でした。それで介護の勉強をしようと、大学に入れてもらったのは3年前。パソコンによる通信教育に取り組み、現在も在学しています。
こうした選択は自分にとって正しいものでしたが、介護の学びの中で表現者としての役割の素晴らしさを改めて感じ、もう一度、自分自身が表現する側に立ちたいという気持ちが大きくなりました。
この3年間で、私には見えないところで、ファンの皆さんが「法子、頑張れ」と思ってくださった場面もたくさんあったと思う。頂いたお手紙、励ましの声を考えると、今日この日を一緒に喜んでくれているのではないかと思います。
自分の過ちだった
記者会見で頭を下げる酒井法子さん=東京都江東区【時事通信社】
―覚せい剤を本当にやめることができたのか。
そういうものを絶つということに、苦しんだことはない。きっぱり絶ち切ることができました。まっすぐに前を見て生きていくことしか考えていないので、心配しないで、信じて見ていてほしい。気持ち一つでそういったものから離れていくことは可能だと思う。そういった危険に近づかないし、何があっても、そういったことを二度としないとはっきり言えます。
―どうして覚せい剤に手を出したのか?
本当にただ、自分自身が甘い考えで…。バカだったというしかない。
―事件発覚直後、逃げていたが、その時の気持ちを改めて聞かせてほしい。
あの時は本当に気が動転してしまって…。いろいろな葛藤の中で時間を過ごしていました。振り返れば、自分自身の甘さを感じている。心から反省しています。
―(覚せい剤を勧めた)元夫に対する思いは。
(覚せい剤を使ったことは)自分の選択、過ちだと思っていますので、彼を責めるつもりはありません。
―元夫と息子は会っているのか。
父と息子なので、会っています。これからも子供の気持ちを尊重したいと考えているので、彼が会いたいときに会わせてあげたい。私自身は会っていませんが、彼は子供の親なので、今後そういったことで会うことがあるかもしれません。
子供と向き合う
記者会見に臨む酒井法子さん。涙をぬぐいながら子供について話した=東京都江東区【時事通信社】
―子供の存在は支えになったか。
いろいろな気持ちの中で、守るべきものがあるんだと痛感しました。大切なものを傷つけることがない自分になりたいと思います。
―子供とはどのように向き合っていくのか。
これから先も、彼の見えない大きな傷を一生かけてつぐなっていかなければいけません。親として、人として、「お母さんは頑張っている」という背中を見せられるように生きていくのが大切だと思っています。
―事件を通して、失ったものと得たものは?
失ってしまったものは本当にたくさんあると思う。嫌な気持ちにさせたり、迷惑をかけたりしたので、これから私が生きていく上でつぐなっていくつもりです。
一方で、どん底の中でも見捨てることなく、手を差し伸べてくださった方々がいました。この世界で表現者として生きていく場を与えてくれるなら、その場でしっかり生きていくことが少しでもできる恩返しだと思う。
この3年間、生活費はどうしていたのか。
蓄えの中で生活していました。
―タトゥーが消えているようだが。
消しました。あるべきではないと思ったからです。
主演舞台への思い
「碧空の狂詩曲~お市の方外伝~」で共演する今井雅之さん(左)と写真撮影に臨む酒井法子さん=東京都江東区【時事通信社】
―12月に「碧空の狂詩曲~お市の方外伝~」に臨む心境は?
(出演できることに)心の底から感謝の気持ちしかありません。キャストの皆さんに引っ張っていただき、自分に出せる限りの力をすべて出してお市を務めさせていただきたいと思います。
―既に舞台稽古が始まっているそうだが。
昨日までは、キャストの皆さんが芝居している姿を見る形で参加していましたが、共演の皆さんが、輪の中に入れようとしてくれていると、すごく感じました。自分は幸せ者です。
―舞台は久々と聞いている。
生の舞台は、お客さんの反応を感じながらお芝居をする、一期一会の勝負の場。怖さや緊張を集中力やパワーに変えて、いいお芝居をしていきたい。
―罵声を浴びる心配はないか?
いい面も悪い面も何もかもさらけ出すので、受け止めていただきながら演じたい。
―今後の芸能活動の予定は?
今は舞台に専念することしか考えていない。後々お声をかけていただいたら、その都度、考えていきたい。
―今の気持ちを「のりピー語」で表現するとしたら?
「のりピー」ということで言わせていただけるなら、「ファンの皆さま、ありがじゅう」「マンモスうれぴーです」。今日という日を迎えられて、ありがとうございます。
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