細かいチューニングでしょうが、まだ一度ももったことのない人は絶好のチャンスでしょう。
定評ある90mmマクロが現代風の装いで再登場――タムロン「SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD(Model F017)」
ITmedia LifeStyle 3月31日(木)20時8分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160331-00000086-zdn_lp-prod
定評あるタムロンのマクロレンズがパワーアップして登場した。手ブレ補正機能の向上を図り、防塵防滴加工を施して、垢抜けたデザインを身に纏ったのだ。ウリの手ブレ補正機能は素晴らしく、ファインダーをのぞいた瞬間にその安定感に驚いてしまったほどである。
タムロンのマクロ90ミリといえば銀塩時代から人気の高いレンズだ。切れ味鋭い描写と自然で優しいボケ味にほれ込んだフォトグラファーは多い。その伝統を引き継ぎながら、性能アップを果たしたのがこのSP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD、「Model F017」だ。先代まではちょっとやぼったかったレンズ外装デザインだったが、2015年にリリースされた新しいSPシリーズと同様の洗練されたものになったのは歓迎したい。どことなくライバルメーカーを意識しているような印象を受けるが、現代的な意匠になったのは間違いない。
光学系は前モデルの優れた設計を継承し、オートフォーカスの制御系に手を入れた。ジャイロセンサーによる角度ブレ補正のみだった手ブレ補正機能は、加速度センサーによるシフトブレ補正までカバーした。この効果は本当に素晴らしかった。ニコン「Df」に本レンズを装着して撮影したが、ファインダーをのぞいてシャッターボタンに指をかけたとたん、眼の前の光景が「ビシッ!」と視覚に吸着したかのように見えた。この止まりっぷりには本当に驚いた。これだけ手ブレ補正が効けば風景などの遠くはもとより、マクロレンズが本領を発揮する近接撮影でも絶大な安心感がある。しかもその描写も良好だ。キリリとシャープな写りが絞り全域で味わえ、しかも上品なボケ味も楽しめるときている。最短撮影距離は30センチ、最大撮影倍率は1:1とマクロレンズ本来の楽しみ方は当然として、ポートレートなどでも使える中望遠レンズともいえるだろう。
マクロレンズだが中望遠レンズとして使うのも悪くない。フルサイズで90ミリという長さはポートレートはもちろん日常スナップにも向いている。夕方の防波堤でのヒトコマだが、消波ブロックとそれについているフジツボ、写真を撮っている男性まで立体感のある描写だ。
サクラの花にググッと寄ってシャッターを切った。素晴らしい手ブレ補正機能のおかげで撮影はとてもラクだ。もっとも風で枝が揺れてしまうので、そちらの方に神経をとがらせて撮影するのがシャープな絵を撮るコツである。自然な色合いと美しいボケが何ともいえない。
春の日射しを浴びて咲く花々。フレームから余計なものを排除し、花と緑だけで画面を構成。ちょいと絞り込んでコントラストの高い絵を撮ることができた。
酒樽をフレームいっぱいに。表面の質感、立体感、色再現とも申し分ない。力強くクリーンな描写が気持ちいい。
陽の光がわずかに差し込む古民家で、古い書き物にレンズを向けた。近接撮影で手ブレが心配になるシーンだが、このレンズの見事な手ブレ補正機能でシャープに写しとめられた。頼りになるレンズだと思った瞬間であった。
機織り機の生糸をほぼ最大倍率で。糸の表面の細かい部分もしっかりと撮影できた。わずかなブレも許されないシーンでも安心してシャッターを切れるのがこのレンズだ。手持ちなので自身のわずかな動きが撮影結果に反映してしまわないよう慎重にニコンDfを構えた。
日中の屋外での撮影は手ブレより被写体ブレに注意だ。そよ風でも撮影対象の花が動いてしまうので、風が止むタイミングを見計らってシャッターを切ろう。花の中央部分のリアリティ溢れる写りがいい感じである。
オートフォーカスも速いので、マクロ撮影だけでなくスナップなどオールラウンドに使えるレンズだ。ネコの瞳にピントを合わせたが、後ボケの柔らかく上品な感じが印象的になった。ポートレート撮影にも向きそうだ。
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