2016年2月1日月曜日

ニコン「D500」をアフリカのフィールドでレビュー

すでに予約は始まっていて、価格は22万台のようです。

機能からは仕方がないかもしれないが、それでもD7200の約倍になるのは、人によって若干手が出にくいものでしょう。

はやりの無線関係や4Kは全部そろっている上に、連写速度は最高10コマ/秒だそうだから、それでやっとキャノンのMARK IIシリーズと勝負できるようになりました。

個人的には、買うにしても、初期ロットのバグ改善を待ってから買うでしょう。

ニコン「D500」をアフリカのフィールドでレビュー
ITmedia デジカメプラス 1月31日(日)6時28分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160131-00000018-it_camera-prod
 1月に米国のラスベガスで開催された家電見本市、CES(コンシューマーエレクトロニクスショー) 2016に合わせてニコンから発表された「D500」は、ニコンユーザー待望の「D300S」以来となるハイエンドDXフォーマットデジタル一眼レフカメラである。ニコンからカタログ用作例の撮影を依頼され、南部アフリカのボツワナで3週間ほどD500を使ってきたので、発売前ではあるが一足先にインプレッションをお届けしたい。

 ニコンがD三桁台のDX(APS-C)フォーマット機を最後に発売したのは2009年。前述のとおり、D300Sが出た時だ。その後「D4」が発表された際に、「D400」の噂もあったが、結局現実のものとはならなかった。以後、DXフォーマットでは「D7000」シリーズが最上位にある状況が続いた。

 ただ、このD7000シリーズは、正直なところ耐久性や使い勝手、画質、AF性能などの面で、やはりD一桁のボディと併用するには難があった。実は私も「D7000」をわずかな期間使ったがすぐに手放してしまったクチで、それからはフルサイズ機のみを使ってきた。しかし、高倍率の長玉を常用する野鳥や小動物の撮影では、35mm判換算の焦点距離が1.5倍になるAPS-Cサイズのセンサーは非常に魅力的で、「D4s」や「D810」と同クラスかそれ以上の性能を持ったDXボディが欲しいとずっと思っていた。

 そんな中で、待ちに待った(というか待ちくたびれて半ば諦めていた)プロユース向けDX機がついに登場となったわけだ。D500は、CESで同時にお披露目された「D5」の弟分という位置付けだ。言い換えれば、D5とセットで使っても違和感がないようにできているということだ。当然ながら非常に高い次元の耐久性と防塵防滴性能を実現しており、砂塵や風雨、高熱や振動にさらされるアフリカのフィールドでも安心して使うことができた。

 また、ボタンレイアウトや外観デザインなどの部分でもD5との共通点が多い。例えば、D5にはD4sから継承されたサブセレクター(AF-ONボタンの真下に設けられたAFエリアセレクター)が付いているが、同様のものがD500にもあるし、暗所での撮影時に重宝するボタンイルミネーションも採用されている。いずれもDXフォーマットボディとしては初めてのことだ。ファインダーアイピースにしてもハイエンド機の証とも言える丸窓で、フッ素コート加工が施された新型のDK-17Fが採用されている。

 D5になくてD500にはある機能も存在する。それはティルト式の背面モニターだ。これは既に「D750」に搭載されているものに似ているが、D500ではさらに、画面の一点に触れることでその位置にピントを合わせ、レリーズしてくれるタッチシャッター機能が追加されている。これにより、超ローアングルやハイアングルなどの撮影が大変容易かつ正確に行えるようになった。作例の歩くリクガメのような写真も、左手で地面スレスレの位置にカメラを持ち、右手で画面をタッチすれば楽々と撮れた。画像のサムネイル表示、拡大やスクロール等もタッチパネル操作で行えるようになり、閲覧スピードも大幅に進化している。

 一方、個人的に感心できないのがxQDとSDメモリーカードのダブルスロットという記録メディアのチョイスだ。というのも、D4sはxQDとCF、D810はCFとSD、D750はSD 2つのダブルスロットであって、xQDとSDという組み合わせは今まで存在してこなかった。しかもD5はCFダブルスロットとxQDダブルスロットのいずれかを選択可能ときている。それならばD500でも同じにしてもらいたかったところだ。もちろん物理的な制約があったのだろうが、ならばせめてSDのダブルスロットでもよかったのではなかろうか……。

 センサーサイズは約2088万画素と、最近の新型機に多い約2400万画素よりも少し控えめの数字になっている。私はこれを不毛な画素戦争から距離を置く英断だと受け止めている。写真の最終使用目的を考えると、センサーサイズは1600万画素程度でも十分だと思っているくらいだ。それ以上は、大伸ばしにするための風景を撮るのでもない限り、無駄にHDDのスペースを埋め、PCを遅くするだけだからだ。作例のライオンの写真の2枚目は、目の部分を拡大したものだが、2088万画素でも十分な解像度ではなかろうか。もちろん、解像感はレンズの性能にも大きく左右されることは補足しておきたい。

 ボディの寸法はD750より若干大きい程度で、質量もほぼ同じだ。また、深く握りやすいグリップ形状もよく似ている。操作系は、ニコンのハイエンドボディに慣れている人ならば説明書を読まずともすぐに使えるレイアウトとなっている。ただし、1点これまでと大きな違いがある。それは露出モード切り替えボタンとISOボタンの位置が入れ替わっている点だ。D4sやD810では露出モード切り替えボタンがある場所にISOボタンがあるのだ。今までの感覚で露出モードを変えようとしてISO感度を猛烈に上げてしまうハプニングが多発し、慣れるまでにいささか時間を要した。

 ペンタプリズム部のポップアップストロボがなくなったことも、D500の特筆すべき点だ。これはD三桁機では初の出来事だ。新たに発売予定のスピードライトSB-5000が、赤外パルスではなく電波でワイヤレス発光を行うタイプになったため、コマンダーとしてのポップアップストロボの存在意義がなくなったことが主な理由のようだ。

 この点は賛否両論あるところだろうが、個人的には大変歓迎している。なぜならあのポップアップストロボは、カメラを持ち替えたりした際、意図せずに解除ボタンを押して知らぬ間に飛び出すことが多く、不用意な発光によって被写体が驚いて逃げる”事故”の原因となっていた。そのため私は、D810のストロボをパーマセルテープでとめて使用できないようにする対策をとってきた。また、ペンタプリズム部は、ラフな使い方をするとよくぶつける部分でもある。ここに壊れやすいプラスチック製のストロボがあるというのは不安要素でもあった。

 D500を初めてフィールドで使った際の第一印象は、「速い!」の一言だった。何しろバッテリーグリップなしでも連写速度は最高10コマ/秒を達成している(動体追尾AFにも対応)。これはD4の連写性能と同等だ。シャッターボタンのストロークも短く、とっさの時に確実にシャッターが切れる安心感がある。また、シャッター音のキレがよい上、うるさくない。これは単に趣味的な次元での“いい音”という話ではなく、静粛性を要求される野生動物の撮影においてはかなり重要な要素となる。速いのは連写速度だけではない。合焦速度とAFの正確さも相当なものだ。

 次回はD500の持つ圧倒的なAF性能や各レンズとの組み合わせなどについての所見を改めて述べてみようと思う。

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